中外製薬は10月11日、抗新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)モノクローナル抗体「ロナプリーブ」(一般名:カシリビマブ(遺伝子組換え)/イムデビマブ(遺伝子組換え))について、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防および無症状の感染者の治療に対する適応拡大の申請、ならびに既承認の静脈内投与に加えて、皮下投与(皮下注射)を可能にする用法追加の申請を厚生労働省に行ったことを発表した。

ロナプリーブは2021年7月に特例承認を受け、軽症および中等症の新型コロナ患者の重症化を防ぐ目的で活用されてきた。今回の申請は、新型コロナの予防および無症状の感染者を対象とした海外第III相臨床試験REGN-COV 2069試験の成績、投与量・投与方法の検討を目的とした海外第II相臨床試験REGN-COV 20145試験、および、日本人における安全性と忍容性、薬物動態の評価を目的とした国内第I相臨床試験JV43180試験の成績に基づいて行わるもので、特例承認の適用を目指している。

試験結果としては、例えば新型コロナの家庭内における濃厚接触者に対する症候性感染の予防を目的に、ロナプリーブの有効性と安全性を評価する複数コホートからなる二重盲検ランダム化プラセボ対照第III相臨床試験であるREGN-COV 2069試験では、予防コホートは、新型コロナの家庭内における濃厚接触者を対象に実施し、ロナプリーブの投与により試験開始時に感染していなかった人の症状を伴う感染(症候性感染)の発症リスクを81%減少することを確認したほか、治療コホートは、新たに感染が確認された無症候性患者を対象に実施し、ロナプリーブの投与により、新型コロナの症状が進行するリスクを31%減少することを確認したという。また、有害事象はロナプリーブ群の20%(1311名のうち265名)、プラセボ群の29%に発現し、重篤な有害事象はロナプリーブ群の1%(10名)、プラセボ群の1%(15名)に発現したという。