大木製薬は3月16日、東北大学 災害科学国際研究所 災害感染症分野の児玉栄一教授らの研究チーム、および東北大学ナレッジキャストとの共同研究成果として、二酸化塩素の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する不活化効果を確認したことを発表した。

今回の共同研究では、同社の試験製品を用いた水溶液と、濃度を50・100・200ppmの3種類に設定した二酸化塩素標準水溶液について、SARS-CoV-2に対する不活化作用の評価が実施された。

試験品および各標準水溶液にSARS-CoV-2溶液を加え、所定時間経過後(30秒および3分間)に中和。そして、その溶液をSARS-CoV-2感受性細胞の「VeroE6/TMPRSS2細胞」に接種してウイルスの感染価を測定することで、試験品のSARS-CoV-2に対する不活化率の算出が行われた。

試験の結果、試験品および3種類の二酸化塩素標準水溶液は30秒および3分間の作用で、SARS-CoV-2に対し99.99%以上の不活化作用を有することが確認されたという。

なお、共同研究チームは、今回の試験は実験室内環境で行ったものであり、今回の結果は実使用環境における効果を示すものではないとしている。

  • 新型コロナ

    試験品を用いた水溶液のSARS-CoV-2に対する不活化作用の評価結果。3種類の二酸化塩素標準水溶液を含め、いずれもウイルス感染価が10の3乗と、コントロールに対して4桁低くなっていることが確認されたという (出所:共同プレスリリースPDF)