高い所から落ちたネコが空中で体勢を立て直して足から着地する「ネコひねり」のカギが背骨にあることを、山口大学の研究グループが明らかにした。ネコの胸椎は腰椎に比べて非常にねじれやすく、先に上半身を反転させることができているという。
山口大学共同獣医学部の日暮(ひぐらし)泰男助教(機能形態学)によると、ネコひねりは学術的には「立ち直り反射」という。物理学者らがこの動きをモデル化するといった研究は進んでいるが、実際にネコを用いた解剖学的な研究は限られていた。
日暮助教は、ネコやイヌをはじめとした哺乳類の体の動きと脊椎にどのような関係があるのかに興味を持って研究している。今回、病理解剖するネコ5匹から脊椎を取り出して各部位のねじれを測定し、立ち直り反射との関係を探ることにした。
標準的に13個の椎骨が連なる胸椎と7個の椎骨が連なる腰椎を、靱帯(じんたい)や椎間板など骨の周りの軟部組織とともに採取。材料の強さなどを調べる荷重試験機を使い、どこまでねじる力に耐えられるかを調べた。
胸椎については、左右にそれぞれ47度の角度までほとんど力を入れずにねじることのできる「ニュートラルゾーン」があった。47度を超えると抵抗が徐々に強まり、ねじれの角度が171度になったあたりで荷重に耐えられなくなった。一方、腰椎にはニュートラルゾーンがほとんどなく、ねじり始めた直後から強い抵抗があり、ねじれの角度が57度になったあたりで限界となった。ネコの胸椎は非常にねじれやすく、腰椎はねじれにくいことがわかった。
次に、生きたネコ2匹について、立ち直り反射の動画を撮影して体の動きを分析した。背中を下にしたネコを空中で放すと、上半身の反転が下半身の反転より先に完了していた。「胸椎はねじれやすく、腰椎はねじれにくい」という荷重試験機の測定結果と矛盾しない動きだという。
HTV-Xは全長8メートル、太陽電池パネルを開くと幅が18メートルで、打ち上げ時の重さは搭載物資を除き16トン。物資の輸送能力は5.85トンあり、こうのとりの4トン(棚の2トンを除く)のほぼ1.5倍となった。ISS船外で使う物資を機体の外側に搭載する形に改めるなど、機体を合理化。物資を積み込む期限を、打ち上げの80時間前から24時間前に改善した。また、ISSに係留できる期間を2カ月から半年に延長するなど利便性を高めたほか、ISSを離脱後、大気圏突入前に最長1年半、宇宙空間で技術実証の実験などができるようにした。
ISSは2030年に運用を終える計画。HTV-Xは改良を加え、その後も地球上空に設けられる民間宇宙基地や、米国主導の国際月探査「アルテミス計画」で月の上空に建設される基地「ゲートウェー」に物資を運ぶことが想定されている。
日暮助教は今後、ネコの胸椎や腰椎を構成する椎骨それぞれについて、ねじれに加えて前後左右の曲げを細かく調べる考えで、「ネコひねりに加えて、ネコ特有の高い跳躍にどのように関わるのか研究していきたい」という。研究は2月に米国の解剖学会誌「ジ・アナトミカル・レコード」の電子版に掲載された。
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