古河電気工業(古河電工)は6月5日、日亜化学工業と共同で高出力の青色レーザダイオードモジュールを開発。同モジュールを搭載した高出力青色レーザ発振器と、自社の近赤外シングルモードファイバレーザを組み合わせたハイブリッドレーザを用いた第3世代レーザ溶接ソリューションを実現したことを発表した。

同ソリューションでは、日亜化学が有するGaN系レーザダイオードと、古河電工のモジュール組み立て技術を組み合わせることで実現された高性能ハイブリッドレーザを活用することで、青色レーザの1点への集中による高い溶け込み性能と、ファイバレーザの高い品質を組み合わせることが可能となり、電気自動車や自動車の電動化で多く活用される純銅のレーザ溶接において、世界最高レベルの品質・深度・加工速度の提供を可能としたという。

  • 古河電工
  • 古河電工
  • 古河電工
  • 古河電工
  • ハイブリッドレーザによる新しいレーザ溶接ソリューションの概要

また、溶接幅も細くでき、かつ高深度の加工が可能であることから、xEV構成部品の設計自由度の向上ならびに軽量化を図ることが可能になるともしている。

  • 古河電工

    従来の近赤外ファイバレーザのみの加工とハイブリッドレーザによる加工の比較

なお、同社では2021年1月にハイブリッドレーザの製品化を予定しており、主に自動車部品メーカーや加工機メーカーなどへの同ソリューションとしての提供を進めていくとする。また、製品化と併せて同社千葉事業所にアプリケーションラボを開設、顧客などからの要望に合わせたテスト加工に対応する予定だとしている。