ルネサス エレクトロニクスは3月11日、5Gやブロードバンド無線用途向けとなる、次世代型の広帯域ミリ波シンセサイザ「8V97003」を発表した。

同製品は、171.875MHz~18GHzという高い周波数帯、6GHz出力時で-60.6dBc(20KHz~100MHz)という低い出力位相ノイズ、全周波数範囲における高い出力パワーなどを兼ね備えた同社広帯域ミリ波シンセサイザのフラッグシップモデルという位置づけで、1チップで複数のシンセサイザモジュールを置き換えることができるため、ソリューションのフットプリントとコスト削減を図ることができるようになると同社では説明している。

また、高出力であるため外付けドライバを省くことができるため、パフォーマンスを犠牲にせずに全体の消費電力を抑えることも可能になるとするほか、SNRおよびスプリアスフリー・ダイナミックレンジ(SFDR)の向上も可能なため、システムパフォーマンスを最大化することができるようになるともしている。

なお、同製品はすでに量産を開始しており、7mm×7mm 48リードのVFQFPNパッケージで提供されるという。

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    5G無線機器向け広帯域ミリ波シンセサイザ「8V97003」のパッケージ外観