Microsoftは4月5日(米国時間)、「The Next Release of PowerShell - PowerShell 7|PowerShell」において、先日公開したばかりの「PowerShell Core 6.2」について、次のバージョンはPowerShell Core 6.3ではなく「PowerShell 7」になると伝えた。

大幅な機能変更があるわけではなく、リリースエンジニアリングの変更やプロダクトのポジション変更が名前の変更理由になっている。MicrosoftはついにPowerShell CoreでWindows PowerShellを置き換えていく方向に舵を切り出したようだ。

  • PowerShell CoreはLinuxでの利用が多い - 資料: Microsoft

    PowerShell CoreはLinuxでの利用が多い - 資料: Microsoft

Windowsには、もともと存在していたWindows PowerShellと、新たにオープンソース・ソフトウェアとして公開されたPowerShell Coreという2つのPowerShell系実装が存在している。開発の主体はPowerShell Coreであり、さらにその多くがLinuxからのフィードバックで開発されている。

今回、MicrosoftはこうしたPowerShell Coreで実現された成果をWindows PowerShellに導入できないと(Windows PowerShellはすでに開発が終了しており、変更の取り込みは行われない)説明している。

これに対し、PowerShell Coreでの成果をWindowsユーザーにもたらす方法として、PowerShell CoreをPowerShell 7と名称変更し、従来のWindows PowerShellから置き換えていくと説明した。最初のレビュー版は2019年5月ごろに公開されると見られる。

  • The Next Release of PowerShell - PowerShell 7|PowerShell

    The Next Release of PowerShell - PowerShell 7|PowerShell

同時にMicrosoftはPowerShell CoreからCoreの名称を取ってシンプル化する目的でも「PowerShell 7」として公開すると説明。これまでWindowsでは従来のPowerShellであるWindows PowerShell 5.1とOSSで開発されているPowerShell Core 6の双方が存在していたことになるが、今後はPowerShell 7以降のバージョンで置き換えを目指すとしている(PowerShell 5.1は互換性の目的で今後も残り続けるものと考えられるため、共存する状態になるものと見られる)。

Windows PowerShellとPowerShell Coreに関しては名称とバージョンに関してわかりずらい状況が続いている。しかし、今後はPowerShell 7の名称のもとで状況が整理されていくものとみられる。