Vox Mediaは、「Social media limits are coming for teens across Europe|The Verge」において、欧州連合(EU: European Union)全域の未成年者を対象にソーシャルネットワーキングサービス(SNS: Social networking service)の利用制限が導入される可能性を伝えた。
これは欧州委員会のvon der Leyen委員長および特別委員会の共同議長による声明で明らかになった。特別委員会は数カ月にわたり、SNSが子どもたちに与えるメリット、チャンス、デメリットについて調査を実施。今回その調査報告を受け、交流サイトを中心とするオンラインサービスの規制強化を実施する方針が示された。
EUが示した3つの規制方針
声明の中で委員長は三つの柱を示した。第一は事業者責任だ。欧州では製品を開発した企業がその安全性に責任を負うとの原則があり、オンラインサービスも同様だと説明。プラットフォーマーも脆弱なユーザーに対する保護義務を負っており、子どもの通報には迅速かつ適切な対応が必要との考えを示した。
第二は年齢に応じた利用制限だ。子どもが交流サイトにアクセスできるか否かではなく、サイト側から子どもたちにいつ、どのような接触があるのかが問題だと指摘。安全なオンライン環境を提供するために、年齢に応じた利用制限は不可欠としている。この制限を実現するために、欧州委員会が開発した安全な「年齢確認アプリ」の利用が提案されている。
第三は利用開始年齢の設定だ。アルゴリズムに人格を形成させず、アイデンティティーや個性を育む時間を子どもたちに与えるべきと述べ、自動車の運転免許や飲酒年齢と同様に、交流サイトにも法的な利用開始年齢を設ける必要があるとの考えを示した。
13歳未満は保護者管理、10代後半も制限対象に
欧州委員会が目指す主な規制対象はSNSプラットフォームだが、年齢不相応かつ中毒性のあるその他のサービスも規制対象に含む見込みだ。規制案の設計は対象プラットフォームのカテゴリー分けからはじめ、次に年齢層ごとの段階的な利用制度の検討が予定されている。
The Vergeによると、専門家委員会は年齢ごとの利用指針として、3歳未満は画面利用を避けることや、13歳未満は保護者管理下で利用することなどを例示している。
実際の規制案は今夏以降の提示が予定されている。規制案の発表から施行までには欧州議会およびEU加盟27か国の承認が必要とされており、正式な法案の実現にはまだしばらく時間がかかる見込みだ。
