マウザー・エレクトロニクスは12月18日、12月で終了する2018年度の見通しとして、日本市場は売上高が当初見通しの前年比30%増から、大きく伸び、同50%増と、2017年度の同55%増に続き、2期連続で50%を超す成長を達成する見込みであることを明らかにした。

  • マウザーの業績推移

    グローバルの販売実績。同社は2016年に10億ドルを突破し、2017年は13億ドルへと成長。そして2018年は19億ドルに届く勢いで急成長している

  • 日本地域の業績

    日本地域の業績。2018年は期初の目標は前年比30%増としていたが、ふたを開けてみると、ほぼ同50%増と、躍進する見通しだという

同社のビジネススタイルはシステム設計の初期から量産手前までのエンジニアに向けて、開発に必要なさまざまな製品を提供しようというもの。年々、取り扱い品数は増加を続け、その数は2018年12月時点で約90万品番に達するという。

  • マウザーのビジネス領域

    マウザーのビジネス領域は、量産の手前まで。大量生産向けには製品の供給を行なわないのがポリシーとなっている

「マウザーは基本的には量産にはタッチしない。技術エンジニアがデザインを行う際のサンプルとして半導体などを数個ずつ販売する。開発を担当するエンジニアが欲しがるものはなんだと考えた場合、いろいろなものを早く手に入れること、と我々は考えている。そのため、選定や開発に必要な品番は増加を進め、かつ、それを48時間程度で手元に届ける」(同社日本総責任者 兼 本社副社長の勝田治氏)と、愚直に開発で求められることを追求する姿勢を貫く。こうした姿勢について、同社はヘッジホッグ(ハリネズミ、転じて日本語としてはモグラ)の戦い方と表現する。より当該分野で求められるニーズに対して、深掘りをしていく様を、表した言葉であり、それが現在の同社の成功につながっているとする。

  • 勝田治氏

    同社日本総責任者 兼 本社副社長の勝田治氏

同社の顧客層はOEMが全体の45~50%を占め、その中でもインダストリアルが33%、無線&通信が11%、試験&測定が9%と比較的まんべんなく産業分野をまたがる形で顧客を獲得している。日本でもこの傾向は似通っており、OEMが45%ほどとなっている。ただし、その内訳としてはインダストリアルが60%で、それ以外の産業分野は1桁%と一強状態となっている。

  • 日本における顧客別の販売傾向

    日本における顧客別の販売傾向。OEMの中でもインダストリアル向けが過半数を占めている

同社が日本地域のオフィスを本格的に稼働させたのが2016年。実際にビジネスの進捗が見えてきたのが2017年から、ということを考えれば、非常に高い成長率が初手から続いていることとなる。実際、同社内部では自社を「マーケティングの会社」と評するように、メールによる登録ユーザーへの新製品の案内を中心とする広告宣伝のほか、SEO対策も専門チームを米国と香港に設置。各地域のマーケティング担当者と連携して、製品型番を検索した際の表示順位の向上などを常に行い、購入の選択肢となるべく、努力を続けている。

そうした取り組みの結果、現在の月間ユニークユーザー数は15万件へと拡大。「業界全体で品不足から、在庫のある業者を探して訪問者が増加する中、平均以上の伸びを見せている」とする。同社としては、業界に対するeコマースの認知拡大は重要で、会社としての知名度アップを今後もマーケティング活動を通じて推し進めることで、さらなる集客、そしてその数の増加による売り上げの増加を2019年も目指していきたいとしていた。

  • 日本の顧客数推移

    日本地域における顧客数も年率2桁%の勢いで増加している。日本は訪問者=購入者とならず、一度、会社の購買を通さないといけないなど、まだ、参入に対する障壁が残っている部分もあるとするが、言い換えれば、攻略できる市場が広がっているともいえる