独立系半導体研究機関であるベルギーimecとアナログ半導体サプライヤである米Analog Devices(ADI)は10月12日(米国時間)、次世代IoT向けデバイスの共同開発に向けた戦略的研究開発協業の契約を正式に締結したと発表した。

両社はすでに、共同で2つのプロジェクトを開始したという。1つは低消費電力集積液体センサ、もう1つは低消費電力高精度屋内位置センサで、今後は低消費電力デバイスのみならず、まったく新たなセンサ機能を備えたコスト効率の高いデバイスの開発に注力していくという。

IoTの普及により、数十億ものデバイスがネットワークを介して接続されることが期待されるが、その根幹をなすセンサならびに、それを搭載したデバイスは、サイズが大きすぎたり、価格が高かったり、精度が不十分、といったことがある。

今回の共同開発は、こうした問題の克服をテーマの1つとして掲げており、位置特定技術に焦点が当てられているのも、そうした事情からだ。この取り組みについて、「imecの革新的な低消費電力技術を基に、ADIとimecは、精度の高い屋内向け低消費電力位置センサの開発を進めている。従来の最高性能の方法よりも5倍ほど高い精度を達成したいと考えている」とimecプログラムディレクターであるKathleen Philips氏は述べている。

低消費電力高精度屋内位置センサの試作品 (出所;imec)

もう1つの共同開発テーマは、水、血液または尿の分析といったさまざまな適用領域で使用できる高度に統合された液体センサの作製であり、最終的には商品化をめざすという。これについてKathleen Philips氏は「imecの1チップセンサは、複数の電極で構成されており、コストとサイズの点で優れているほか、感度や精度も業界最高レベルを達成している」としている。

また、ADIのシニア・バイス・プレジデントを務めるPeter Real氏は「imecは、低消費電力の回路やデバイス、そして革新的でスマートなアルゴリズムの開発に関して、長年にわたる世界的なリーダーであると認識している。imecの科学界と産業界の橋渡しをする立場は貴重である、是非とも共同でIoTセンサの開発を成功させたい」と述べている。

低消費電力集積液体センサの試作品 (出所:imec)