今年、初開催となった「こどもプログラミングサミット 2016 in Fukui ~福井で考えるプログラミング教育~」が12月4日に福井商工会議所の国際ホールで行われました。本稿では、同イベントに"参加できなかった方々"に向けて、当日の様子を主催者の1人であるプログラミング クラブネットワーク(PCN)の原がレポートします。


みなさん、2020年から小学校でもプログラミング教育が導入されることを、ご存知でしょうか?業界関係者の間では認識されていますが、まだまだ多くの方が認知するには至っていないと個人的には感じております。世界的に見ても取り組みが浅い教育分野であるため、その備えには"教育×自治体"や"地域×産業"と、セクターを超えた取り組みが今から必要となります。

今回のイベントは、普段から福井県内でプログラミング教育活動を行っている4社で実行委員を発足し、福井県教育委員会などの後援を得て、初めて開催しました。

(左から)ナチュラルスタイル 代表取締役 松田優一氏、アフレル 代表取締役社長 小林靖英氏、jig.jp 代表取締役社長 福野泰介氏、本稿の著者であるict4e 代表取締役の原秀一氏 (写真提供: こどもプログラミング・サミット実行委員会)

100名以上の"熱い大人"が集結

「はじめての試み+福井県での開催」という条件の中、北は北海道、南は九州まで、83名の参加者で会場は大変賑わいました。ゲストやワークショップ担当の方々、そして当日スタッフを合わせ、総勢100名以上の"熱い大人"が会場に集結しました。

同イベントは、2部構成で行ないました。前半は、「参加者全員へのINPUT(ワークショップ・ゲストパネラーによるパネルディスカッション)」、後半に「ゲスト・参加者からのOUTPUT(フリーディスカッション&全体会)」の時間を設けました。

プログラミング初挑戦の参加者も笑顔

前半のワークショップでは、各参加者が6つのワークショップから希望するものを選択し、それぞれの教材を体験してもらいました。

教材の一覧

  • Hour of Code
  • IchigoJam
  • LEGO Mindstorm & WeDo2.0
  • GLICODE
  • Scratch
  • Hack for Play

ワークショップでは参加者が実際にプログラミング教材に挑戦しました (写真提供: こどもプログラミング・サミット実行委員会)

「プログラミングって難しいのでは?」とのイメージを抱いている参加者も少なからずいましたが、実際に体験して、自分のプログラムが動作すると、"パッと笑顔"が。これは教材を問わずに見られる光景でした。「迷路を脱出できた」「LEDが光った」「ロボットが動いた」「お菓子でキャラクターが動かせた」「パソコンの中でネコが動き出した」「ゲームを自分が改造できた」など、これらはすべてプログラムを作って出来たことであり、プログラミングは、思っているよりも易しいという事を覚えてもらえました。

「プログラミングって、プログラマーの仕事じゃないの?」こんな疑問を持たれる方もいるかもしれません。過去はそれでも良かったのですが、コンピューターが広く普及した現代、コンピューターに仕事をお願いする方法 = プログラミングを理解しておくことは誰にとっても重要です。