サイバネットシステム(サイバネット)は、同社が開発・販売・サポートする医用画像用ソフトウェア「Expert INTAGE」と「Prime INTAGE」の販売を10月31日より開始すると発表した。

医療現場ではCT画像を使って、様々な診断が行われている。近年、3Dプリンタの進化や普及により臓器の疑似モデルが簡単に作成できるようになり、手術シミュレーションや患者説明に効果を発揮している。

「Expert INTAGE」は、CT装置から得られるDICOMデータを用いて3Dプリンタ用モデルを作成する機能を備えたソフトウェア。CT画像から必要な臓器データを抽出する機能として、ノイズ除去、スムージングなどのための機能をもつ。さらに、CT画像をなぞるだけで必要な臓器データを簡単に精度よく抽出できる機能「Drawing Extractor」をオプションで提供する。この機能を利用することにより、これまで抽出困難であった造影剤なしのCT画像や、アーチファクトがあるCT画像に対しても臓器データの抽出が可能となるという。価格(税別)は1ライセンス40万円、年間サポートパックが8万円。オプションの「Drawing Extractor」が1ライセンス40万円となっている。

「Expert INTAGE」で作成したポリゴンモデル例

「Prime INTAGE」は、「誰でも簡単にDICOMデータを扱える」をコンセプトとした、操作性・表示機能に優れた簡易DICOM3Dビューア。高画質な3D画像処理と表示の技術をベースに、CT画像表示に必要な機能を高いレベルで備える。具体的には、半透明な投影画像を生成し内部を可視化する「レイキャスティング法」を用いた高画質な3D表示を実現する。一方で、ハイスペックなワークステーションや、専用のグラフィックスハードウェアは必要とせず、ノートパソコンでもスムーズに表示できるという。また、64ビットOSに対応し、1000枚以上のDICOMデータを読み込むことが可能だ。価格(税別)は1ライセンス9万円、年間サポートパックが4万円となる。

「Prime INTAGE」による全身の大規模データ表示