ポーラ化成工業は8月26日、実年齢と比較して若く見られる人は、老けて見える人と比較して身体機能が高い状態に保たれていることを明らかにしたと発表した。

同成果の詳細は2013年11月9日および10日に東京にて開催される「第20回 日本未病システム学会学術総会」にて発表される予定。

一般に身体機能は加齢とともに低下していくが、同じ年齢でも身体機能には個人差があり、年齢相応に機能が低下する人がいる一方で、年齢を重ねても高い機能を維持している人もいることは良く知られている。

そこで研究グループでは、実年齢よりも高い身体機能を維持している人は、見た目も若々しく保たれているのではないかとの考えから、今回、45歳から55歳までの健康な女性を対象に、身体機能と見た目の関連性についての調査を行ったという。

具体的な試験方法は、対象22名の身体機能として、「血管状態・血液流動性(加速度脈波、静脈血流動性、爪上皮毛細血管状態)」、「血中ホルモン濃度(エストラジオール、DHEA-S、IGF-1)」、「 血中酸化LDL 濃度」、「免疫力(T細胞数、唾液中IgA 分泌量)」、「自律神経活動度」、「安静時代謝量」、「集中力(集中力判定テスト:Stroop Color Word Test)」の各測定を実施した。一方、見た目については、被験者の素顔の全顔写真を撮影し、その写真を被験者と同年代(40~60歳)の一般女性18名に見せ、その顔が何歳に見えるのかを聞き取りし、その平均年齢を各被験者の見た目年齢として、その関連系について検討。その結果、実年齢より見た目年齢が3歳以上若かった5名と、3歳以上老けている5名の平均値を比較したところ、3歳以上若い人では血管の状態が良く、形状が太く、はっきり見えたほか、動脈硬化などの血管障害を引き起こす血中酸化LDLが有意に低いことが判明したという。

さらに、実年齢よりも8歳若く見られた人の身体機能を、4歳老けて見られた人と比較したところ、先述の結果に加えて安静時代謝量、集中力、口腔内免疫の各指標が良好な値を示すこと、ならびに肌状態についても、実年齢より8歳若く見られた人の角層細胞は保水能力、保護力ともに高く、同年代と比較してシワが出来にくいことが確認されたという。

これらの結果を受けて、研究グループでは、日常生活の中で食事内容や生活習慣を整えて体内を健全な状態に保つことは、肌の美しさ、若々しさを維持するためには重要な要素であることが示唆されたことから、そうしたからだの内側からのケアを実践していくことで、多くの女性の希望である「年齢を重ねても美しさを保ちたい」という想いを叶えることにつながると考えられるとコメントしている。

爪上皮毛細血管の状態(代表例)

見た目と血中酸化LDL 濃度の関係