アドビ システムズは9月20日、2012年度第3四半期(2012年6月2日から2012年8月31日)の決算を発表した。

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Adobe Creative Cloudへの移行は順調

同期の売上は、目標範囲内(10億7,500万ドルから11億2,500万ドル)に達し、10億8,100万ドルとなった。これは、当初の予測を上回るペースで、「Adobe Creative Cloud」によるサブスクリプション方式の普及を推進できたためだという。

同社製品のユーザーが、従来の「Adobe Creative Suite」の継続的なライセンスモデルから、Creative Cloudによる、新たなサブスクリプション方式へと移行していることから、約2,900万ドルを上回る売上額がCreative Cloudへと移行された(売上については、製品の購入時点だけではなく、長期間にわたって計上される)。

Creative Cloudの有料サブスクリプション件数は、第3四半期に約20万件に増加。当四半期中のCreative Cloudのサブスクスクリプションの増加件数は1週間あたり約8,000件で、第3四半期の財務目標で予想された5,000件を上回る。Adobe Digital Marketing Suiteについては、四半期売上の前年同期比成長率が過去最高の40%となった。

2012年度第4四半期の財務目標

また、同社の2012年度第4四半期の財務目標は、売上目標を10億7,500万米ドルから11億2,500万米ドルに設定。1株当たり利益の目標は、GAAPベースで希薄化(株式数増加により1株あたりの権利が減ること)した上で、GAAPベースの場合は0.34米ドルから0.39米ドル、Non-GAAPベースで0.53米ドルから0.58米ドルとされている。

上記の目標範囲は、第4四半期中に12万5,000件のCreative Cloudサブスクリプションが追加されることを見越したもの。これは、継続的なライセンスモデルによる第4四半期の売上約9,400万ドルが、月額払いによる売上が計上されるサブスクリプション方式へ移行することを意味する。

発行済株式数については、5億株から5億200万株を目標にし、営業外費用については、1,800万米ドルから2,000万米ドルを見込んでいる。実効税率は、GAAPベースでは約23.5%、Non-GAAPベースでは22.5%と予想している。

その他の業績ハイライトとして、GAAPベース希薄化後1株当たりの利益(EPS)は0.40米ドル。Non-GAAPベース希薄化後は、1株当たり利益(EPS)は0.58米ドル。GAAPベース営業利益は2億7,830万ドル、純利益は2億140万ドル。Non-GAAPベース営業利益は3億9,180万ドル、純利益は2億9,120万ドル。営業キャッシュフローは2億6,330万ドルとなっている。