大日本印刷(DNP)は10月7日、紙の印刷物にツイストボール方式の電子ペーパーと、有機ELパネルを組み合わせ、変化する絵柄や文字を表示できる電子ポスターを開発したことを発表した。

同社は、2009年4月に有機ELと無機ELを一体化した「光るポスター」を開発していたほか、同年9月に、ポスターの全面がスピーカーとなって音声を出す「しゃべるポスター」を開発していた。また、2010年9月には、生活者の会話を周囲の人に聞こえないようにするスピーチプライバシー用の音楽データ生成ソフトを組み込んだポスターの開発にも成功していた。

今回開発された電子ポスターは、印刷用の紙の基材、電子ペーパー、有機ELパネルで構成されており、電子ペーパーには、球体状の微粒子を半球ごとに白と黒に塗り分け、この粒子をシート状に配列して電極で挟み、電圧を加えると粒子が回転して、2色のどちらかが前面に出て色を表示するツイストボール方式が採用されている。色は黒以外では、赤、青、緑色のいずれかを表示することができるため、表示色は白-黒、白-赤、白-青、白-緑の4パターンから1つを選択することが可能だ。

ツイストボール方式電子ペーパーの概要

一方の有機ELパネルは、可変文字情報を単色で表示することが可能で、これらを併せた電子ポスターのサイズはB5判(182mm×257mm)から、B0判(1030mm×1456mm)まで幅広く対応することが可能となっている。

なお、同電子ポスターの実証実験として、プロサッカーチームのJ1ベガルタ仙台の応援ポスターを作成、2010年10月から12月まで仙台市内の同チームオフィシャルショップなど5カ所に設置して、ポスターの耐久性や稼働状況、試合観戦の誘客効果などの検証が行われる予定となっている。

実証実験用の電子ポスターは、印刷された絵柄の中央に電子ペーパーを配置、サッカーボールと文字の色を白から黒(あるいは白から青)に変化させるほか、ポスター左上部に透明の有機ELパネルを配置、適宜更新される試合日程やお知らせなどの文字情報を表示する。

実証実験用の電子ポスターの外観

DNPでは、この実証実験で得られた結果をもとに絵柄や文字が変化する電子ポスターの仕様を確立、量産体制を整備し、2011年4月から販売する計画としている。