STMicroelectronicsは、低消費電力8ビットマイコン「STM8L」の量産を開始したことを発表した。

量産を開始した低消費電力8ビットマイコン「STM8L」

同ファミリは、同社の低消費電力技術「EnergyLite」を採用。独自の専用プロセスである130nmプロセス技術をベースとしており、低リーク電流を実現するように最適化されている。このため、静的モードでも動的モードでも効率の向上が可能となる。

また、内蔵レギュレータによって消費電力が供給電圧に依存しないため、設計者はマイコンの消費電力を増加させることなくシステムの電力アーキテクチャを最適化することが可能なほか、同時にEnergyLiteにより、1.65V~3.6Vの電源電圧の全範囲にわたってCPUを最大周波数で駆動させることが可能だ。さらに、内蔵されているアナログ周辺回路も1.8V時まで完全に機能するため、アナログ回路用電源を別に用意するコストと電力の無駄を省くことができるようになっている。

STM8Lは3つの製品ラインで構成されており、最大8KBのフラッシュメモリを内蔵した導入向け「STM8L101」、最大32KBのフラッシュメモリと最大2KBのSRAM、外付け水晶発振子/クロック機能、拡張リセット機能、およびダイレクト・メモリ・アクセス(DMA)のサポートが追加されている。また、モータ制御用タイマ、アナログ機能、リアルタイム・クロック、高速A/DコンバータおよびD/Aコンバータ・モジュールなどの周辺機器を使用することができるほか、RWW(Read While Write)機能を持つ内蔵EEPROMによりエミュレーション用フラッシュメモリを節約することができる。さらにSTM8L152には、これらの機能に加えて、LCDコントローラが内蔵されている。

なお、価格はSTM8L101の内蔵フラッシュメモリ4KB、薄型QFNパッケージ3mm×3mm品で1万個購入時で約0.61ドルとなっている。