好きなはずの漫画を読んでも感動できない…気づいたら「オタク心」が動かなくなっていたオタクの話を描いたマンガ家の一秒(@ichibyo3)さんの漫画に、共感と悲しみの声が多数寄せられています。
登場するのは、36才の実家暮らしオタク・浜田れな。れなは漫画やアニメが大好きで、自分は一生オタクを続けていくものと思っていました。ところがある日、大好きな作家の本を読んでも心が全く動かないことに気付きます。
「なんで…ハマれない!?」。焦るれなの様子を見たれなの妹は、「お姉ちゃんが変わったんじゃない?」「年をとれば色々あるし…共感出来なくなって当然じゃん?」と姉の“オタ卒”の可能性について語るのでした。
「私にとって漫画アニメは人生そのもの」。これからは、好きなものにハマれないかもしれない。そんな思いに囚われたれなは、「無じゃん」と人生に絶望するのでしたが……?
一秒さんの漫画『36才のオタクが急にハマれなくなった話(全1巻)』の一部をX(Twitter)に投稿したところ、「確かにアラサーになってからアニメ全然見れなくなりました…」「私も30過ぎてから全く作品に対して心が動かなくなりました」「これはほんまにオタクの落とし穴」と共感のコメントが多数寄せられました。
編集部では、作品執筆の経緯などを一秒さんに聞きました。
「これはオタクあるあるでは?」
――こちらの漫画を執筆したきっかけは?
自分自身が歳を重ねていくにつれて漫画やアニメにハマれなくなってきました。周りでもそういう話を聞くことが増えたので「これはオタクあるあるでは?」と思い描きました。
――3年前くらいに書かれた漫画とのことですが、3年前と今とで変わったと思う点はありますか?
3年経って、よりこういった悩みが広く共感される空気感になった気がします。3年前は「すぐまたハマれるよ」「本人の問題」といった意見も多くありました。しかし今回は実際経験のある方が増えたのか多くの方が「わかる……!」とご自身の経験と共にコメントしてくださいました。
その背景にはたくさんのコンテンツが日々供給され、人々のコンテンツの飽きのサイクルが早まったことも関係あるのかもしれません。
そして今回は20代の若い方からも反響がありした。「噂には聞いてたけど」「私はすでにこうだ…」など「オタクのハマれない現象」は中年期のみならずどの世代も抱える悩みでもあるんだ、と気づきました。
――たくさんの共感の声が寄せられています。率直なご感想をお聞かせいただけますでしょうか。
こんなにコメントを頂けるとは思っていなかったのでびっくりしました。ずっと何かにハマってきた人にとって「ハマれなくなるかも」という不安は、アイデンティティーを根元から揺るがす大きな問題です。
私自身ハマれなくなってきた自分に日々戸惑ったり開き直ったり右往左往しています。ですが同じ悩みを抱えている人がこんなにいるということを知れたので、これを励みにゆるゆると人生をやっていきたいです。またいつか最高の作品にハマれる日が来ることを信じて……!
なおこのお話の続きは、電子書籍『36才のオタクが急にハマれなくなった話(全1巻)』で読むことができるほか、一秒さんは漫画『在宅勤務子ちゃん』『全てがめんどくさいウサギ』も手掛けています。
こんな感じで趣味にはまれなくなった浜田れなの物語が電子書籍になりました!全1巻でサクッと読めます!https://t.co/eIOY5qX1C4 pic.twitter.com/uVHwfXQYR3
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36才のオタクが急にハマれなくなった話(1/3) pic.twitter.com/DdNuaiGJJk
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