消費電力測定(グラフ88~91)

続いては、消費電力測定である。いつもの様に、待機時とSandraのDhrystone/Whetstone、それと3DMark FireStrikeのDemoの実効消費電力をそれぞれ測定してみた。

グラフ88がDhrystone/Whetstoneの消費電力である。流石に8コア、TDP95WということでRYZEN 7 1800Xはピーク時にシステム全体で160W近い消費電力を消費する。ただピーク時260W近いCore i7-6950Xに比べると100W近く節約できているのはかなり大きい。逆にCore i7-7700Kはピークで130Wほどだが、以前も大体130Wほどで、おそらく91WのTDP枠を使い切っていないためであろう。

グラフ89がFireStikeのDemo実行中だが、ここではなんとRYZEN 7 1800Xの方が消費電力が低い結果になっている。とはいえ、Core i7-7700Kとの差はそう大きくないが。そしてCore i7-6950Xは平均330W前後で、RYZEN 7 1800Xと比較すると60W以上高くなっている。

この2つのグラフから平均値を算出したのがグラフ90である。特筆すべきはIdle時のRYZEN 7 1800Xの消費電力の低さである。利用したマザーボードはASUSのROG CROSSHAIR VI HEROだから、相応にオンボードデバイスもあるし、DDR4-2666の8GB DIMMを4枚装着してこれだから、相当CPUそのものの消費電力が待機時には低くなっていることが推測できる。Dhrystone/Whetstoneには相応に消費電力が増えるが、Core i7-6950Xに比べればずっとマシである。

このIdle分をそれぞれの実行中から引いた、実効消費電力の差がグラフ91となる。

先のDhrystone/Whetstoneのスコアから性能/消費電力比を算出してみると

Dhrystone(GIPS) 消費電力差(W) 効率(GIPS/W)
Core i7-6950X 411.52 168.20 2.45
Core i7-7700K 204.22 59.80 3.42
RYZEN R7 1800X 290.60 107.00 2.72
Whetstone(GFLOPS) 消費電力差(W) 効率(GFLOPS/W)
Core i7-6950X 284.40 155.00 1.83
Core i7-7700K 122.51 45.00 2.72
RYZEN R7 1800X 199.55 103.10 1.94

ということになり、Core i7-7700Kが一番効率は良いことになるが、RYZEN 7 1800XもCore i7-6950Xよりは高い効率を見せている。サーバーワークロードはともかくコンシューマ向けに8core/16Threadはそれほど高い効率を出しにくいと思っていたが、予想外に健闘している。

FireStrikeに関しては、やはり実効消費電力差だとRYZEN 7 1800XはCore i7-7700よりもちょっと消費電力が増えているが、それでもその差はそう大きくない。こちらの場合、メインとなるのはGPUの消費電力なので、CPUの分はもともとそう大きくは無い(描画指示と、あとは物理計算分)。ここでCore i7-7700K比で10Wアップ程度は許容範囲として良い(しかも消費電力の絶対値ではグラフ90から分かる通り、むしろ10W減っている)のだから、悪い数字ではないと思う。