メモリ構成

ところでここまでは単一の構成で3つのCPUを比較したわけだが、ではメモリの構成はどの程度性能に影響するだろうか? 上で話が出ている通り、L2/L3がある程度ボトルネックになってはいるわけだが、それでもL2/L3が飽和するようなアプリケーションであれば、最終的にはMemory Bandwidthがボトルネックになるわけで、アプリケーションによってはこれが関係してくる場合もありえる。

ということで、メモリのアクセス速度とレイテンシを変えてのテストを行ってみた。といっても、DDR2に関してはすでにDDR2-800が猛烈に安い値段で出回っており、いまさらDDR2-667だのDDR2-533だのを使う意味は余り無い。そこでSocket AM3+DDR3の環境での比較をしてみた。CPUはそういうわけでPhenom II 955 Black Editionのみを使い、

・DDR3-800 CL5(メモリ電圧1.6V)
・DDR3-800 CL6
・DDR3-1066 CL7(メモリ電圧1.64V)
・DDR3-1066 CL8
・DDR3-1333 CL9
・DDR3-1600 CL11(メモリ電圧1.8V)

の6パターンを試してみた。

まずグラフ56、57がRMMTの結果である。まずReadだが、こちらはLatencyには殆ど無関係(テストの性質を考えれば当然だろう)に、ほぼメモリの速度に応じてはっきりとグラフが分離しているのがわかる。DDR3-1600を使うと12GB/sec近い帯域となっており、これはかなりのものではある。