ちょっと面白いのは、グラフ25~28である。こちらはRMMAのI-ROB(Instruction ReOrder Buffer)のlatencyを見たものだ。Foward/Backward Accessについては、Phenom II系が大分(最大で10Cycle強)のLatency削減を実現している一方、Randomではむしろ数字が悪化していること。

Latencyから言ってL1だけでは収まりきらず、L2のアクセスが発生しているものと考えられるが、このあたりのレイテンシが変化しているものと考えられる。もともとグラフ1~15でも、L2の範囲となる64KB~566KB(Phenom系はAthlon 64のアーキテクチャを引き継いでExclusive Cacheの構成となっているので、512KBできっちり終わるのではなく、L1の64KB分がはみ出す事になる)でPhenom II系はPhenom X4 9950より高いスループットを実現しているのが見て判る。