メモリについてもう一つ。Phenomから、Memory Controllerを2ch連動させて動かす、いわゆるGanged Modeと、2つのMemory Controllerが非連動で動くUnganged Modeが搭載されたという話は以前も書いたとおりだ。で、これが性能に寄与するか? というとむしろ落ちるというのはこちらや、こちらから始まるパートで検証したとおりであるが、Memory Bandwidthが倍になるPhenom II+DDR3ではどうか? についても一応確認してみた。環境はPhenom II 955+DDR3-1333 CL9×2の構成で、これをGangedの場合とUngangedの場合で比較してみた。
まずグラフ66はRMMAであるが、ご覧の通り大幅に性能アップが見られる。特にReadで15GB/secオーバーというのはCore i7に匹敵するスコアだし、Writeも6GB/secオーバーと大幅なスコアアップである。これだけ見ていると、だいぶ性能アップが期待できそうな気がするが、これはあくまで各Threadが異なるメモリ領域をアクセスしているからでこその効果。Single Threadの効果を見ると、例えばRMMAではReadのBandwidth(グラフ67)はむしろ下がっているし、Lateny短縮の効果も(まぁ当然といえば当然だが)皆無(グラフ68)。