消費電力
ベンチマーク編でも消費電力についての検証は行ったが、もう少し細かな数字を示しておきたいと思う。検証方法は概ね同じであるが、今度はワットメーター以外にクランプメーターを使い、EPS12Vの4×2Pコネクタ経由で供給される12Vラインの消費電力も並行して記録した。この記録結果は例えばこんな感じ(Photo08)になる。この生データをそのままグラフにしてもいいのだが(というか、かつてはそうしたグラフを何度か示している)が、流石に数が増えると見難いので、各々のテスト中における値の平均をとって示す事にした。
さて、まずグラフ75、76がOverallとなる。グラフ75がワットメーターでシステム全体の実効消費電力を測定した結果、グラフ76がEPS12Vの12Vラインでの測定結果である。とりあえず、いずれのケースでもPhenom IIが圧倒的に低い(待機時でも20W、フル稼働時だと50W前後低下する)消費電力となっている事はグラフ75から見て取れる。
これは、グラフ76でより顕著である。今回の場合ビデオカードにATI Radeon HD 4870という、控えめに見ても消費電力のかなり多いものを使っているし、HDDもRAID 0構成だから、これも稼動時にはそこそこに電力を消費する。グラフ75にはこうした部分も加味されているので絶対値としての数字が大きくなっているが、グラフ76はCPUの電源レギュレータに12Vを供給するラインで測定を行っている分、余分な数字が入らないものとなっている。まず見てみると、Phenom II 955が、Phenom II 940よりも平均して6W程度消費電力が低いという面白い結果になっていることが判る。