この[分析機器ニュース](https://news.mynavi.jp/techplus/cal/のまとめ
・島津製作所がAIメソッド検索・生成サービス「Methodintelligence for LC」を国内発売
・AIが4000万件超の文献を解析し、LCの初期分析条件と根拠情報を提案
・検討過程をクラウド上で共有し、分析ノウハウの蓄積や技術継承にも活用可能
島津製作所は9月1日、液体クロマトグラフ(LC)の分析条件をAIで提案するクラウドサービス「Methodintelligence for LC」を国内で発売した。
同サービスは、AIエージェントが化合物に関連する文献を検索・解析し、分析メソッド開発の出発点となる初期条件を自動生成するもの。島津製作所は2025年にプロトタイプを開発し、顧客からの意見を反映する形で改良を進め、このたび製品化したという。
4000万件超の文献から分析条件を提案
医薬品などの研究開発では、新規化合物を分析する際に、試薬の種類た装置の設定などを、対象に適した分析条件を検討する必要がある。従来は研究者が論文や技術資料、過去の分析事例などを収集・比較して条件を検討する必要があり、専門知識と多くの時間を要していた。
Methodintelligence for LCでは、化合物名や分析目的を入力すると、AIが医学論文検索ポータルサイト「PubMed」、日本薬局方、島津製作所のアプリケーションニュースなどの信頼性の高い情報源を参照。そうした信頼性の高い4000万件を超える文献情報を解析し、目的とする化合物に適した初期分析条件を提案する。
AIが回答の生成に使用した化合物情報や文献も確認できるため、研究者は提示された条件の根拠を把握した上で、実際の分析条件を検討できる。また、関連性の高い文献と分析条件の一覧はCSV形式で出力でき、社内資料やレポートにも利用可能としている。
検討過程を蓄積して分析ノウハウを共有
AIが提案した分析条件と検討過程はクラウド上に記録され組織内で共有することも可能。熟練者の経験に依存しやすかった分析条件の検討過程を組織の知識として蓄積することで、技術継承や人材育成にもつなげることができるようになるとする。
また、入力した化合物や分析目的などの情報はAIの学習データには取り込まれないため、研究開発に関する機密情報にも配慮した設計となっているという。
島津製作所はこれまで、分析条件を最適化する「LabSolutions MD」や、熟練者の解析作業を自動化する「Peakintelligence for LC」などといったAI活用ソフトウェアを展開してきた。そうしたラインナップにMethodintelligence for LCを加えることで、分析前の文献調査と初期条件の設定から、条件の最適化、測定データの解析までを支援することが可能になるという。
なお、希望販売価格は年間ベースライセンス料220万円からで、ライセンスの種類により異なるとしている。
