電通グループは8月14日、2026年度第2四半期連結決算(2026年1月1日~6月30日)および中期経営計画のアップデートを公表した。
2026年12月期第2四半期(中間期)の連結業績は、収益が前年同期比 4.9%増の7173億5200万円、売上総利益が前年同期比3.7%増の5830億6800万円、調整後営業利益が前年同期比6.6%増の719億8200万円、営業利益が前期の365億4500万円の赤字から、838億6900万円の黒字、親会社の所有者に帰属する中間利益が前期の736億4700万円の赤字から462億7700万円の黒字となった。この間のオーガニック成長率は0.3%(前期は0.2%)であった。
同グループでは2026年上期の世界経済を、不安定な国際情勢の長期化に加え、物価上昇などにより、先行き不透明な状況が続いたと分析している。
こうした環境下でも、為替影響などにより売上総利益は同期比3.7%増。経営基盤の再構築によるコスト削減効果の一部発現を含む販管費抑制などにより調整後営業利益は同期比6.6%増となった。
市場別の業績
市場別では、日本市場でインターネット広告やテレビ広告をはじめとするマーケティング事業、デジタル・トランスフォーメーション(DX)、ビジネス・トランスフォーメーション(BX)、スポーツ&エンターテインメント(SP&E)が成長し、売上総利益のオーガニック成長率は5.0%となったという。
2026年1月に持分法適用会社となったCARTA HOLDINGSの業績が前中間連結会計期間に計上されていたため、売上総利益は2359億3600万円(前期比0.3%減)と減収となったが、販管費の減少により、調整後営業利益は上半期として過去最高の604億900万円(同3.6%増)となった。
第2四半期の売上総利益も過去最高となり、13四半期連続でプラス成長を確保した。インターネット広告においては10四半期連続で売上高が2桁成長している。
米州(Americas)は、売上総利益のオーガニック成長率は-5.0%となった。主要マーケットである米国がマイナス成長となる一方、米ドルに対して円安が進んだ影響などにより、Americasの売上総利益は1561億2900万円(前年同期比1.5%増)となったものの、為替影響を除いた減収などにより、調整後営業利益は293億9800万円(同11.8%減)となった。
EMEA(ヨーロッパ、中東およびアフリカ)のオーガニック成長率は、-0.2%となり、ドイツ、イタリア、スイスなどはマイナス成長だったが、英国、スペイン、ポーランドなどはプラス成長。英ポンドやユーロに対する円安が進んだ影響などにより、EMEAの売上総利益は1379億5200万円(前期比13.7%増)となった。
為替影響を除いた減収にも関わらず、経営基盤の再構築によるコスト削減効果の一部発現を含む販管費抑制などにより、調整後営業利益は121億4300万円(前期比113.1%増)となっている。
APAC(日本を除くアジア太平洋)における売上総利益のオーガニック成長率は-3.8%で、オーストラリア、中国、台湾などはマイナス成長だったが、インドなどはプラス成長。ただ、中国元などさまざまな通貨に対する為替レートが円安となったことにより、APACの売上総利益は495億5400万円(前期比5.1%増)となった。
また、経営基盤の再構築によるコスト削減効果の一部発現を含む販管費抑制などにより、調整後営業損失は32億1300万円(前期は調整後営業損失41億9100万円)となった。
2026年度連結業績予想
2026年度連結業績は、オーガニック成長率は0-1%(前期は0.5%)、収益は前期比2.9%増の1兆4915億円、売上総利益は前期比2.7%増の1兆2302億円、調整後の営業利益は前期比1663億円、営業利益は1526億円、当期利益は697億円と予想している。
中期経営計画のアップデート
中期経営計画アップデートの要旨基本方針は現在の中期経営計画を維持し、2026-2028年の計画として再設計。収益性の回復と財務健全化を最優先に取り組むという。
経営基盤の再構築による収益性の回復では、2027年度に500億円超のオペレーティング・コスト削減を達成見込みで、2021年1月時点で1000以上あった海外事業法人を2026年1月時点で半減。2026年度は、70-80程度の海外事業法人数を削減する見込みだという。そして、2028年度までに、50-80程度の削減を検討する。
不振ビジネス見直しにより赤字マーケットをゼロにする計画では、2027年度に赤字マーケットゼロの実現し、2028年度に全4リージョンが株主価値向上に貢献する。
重点マーケット、重点領域への投資では、2027年度以降は、通常の事業運営上の投資と一体で管理し、グローバルHQコスト削減額の一定割合をAI・データ&テクノロジー領域へ投資し、M&Aは、当面抑制的に検討する。
日本・米国を重点マーケットに設定する計画では、領域は踏襲。AI戦略は、オープンエコシステムを基本思想にパートナー連携を強化してするという。






