電通は7月28日、生活者の行動と本音をつなぐ文脈を言語化し、インサイトを精緻に抽出する独自メソッド「People Context Insight(ピープルコンテクストインサイト)」を開発したと発表した。独自のAIエージェントとの連携も開始し、企業の新規事業や商品開発、IMC(統合型マーケティング・コミュニケーション)などに活用できるとしている。

  • 「People Context Insight」のロゴ

    「People Context Insight」のロゴ

「People Context Insight」の概要

近年、生活者の価値観や行動の多様化により、表層的なデータだけでは真の欲求を捉えることが難しくなっており、深いインサイト理解の重要性が増している。

「People Context Insight」は、同社のマーケターやクリエイターなど専門人財が長年培ってきたインサイト抽出の思考プロセスを整理・言語化し、深いインサイトを抽出できる独自メソッドとして構築したもの。生活者の思考プロセスや隠れた本音、その前後の文脈までを精緻に言語化できるという。

熟練者が経験に基づき属人的に抽出したインサイトだけでなく、その背景にある生活者の違和感、葛藤、社会的圧力などの文脈を、人とAIが協働して構造的に読み解ける点が特徴とされる。同社によると、架空の飲料メーカーの新商品を例に20〜30歳代女性をターゲットとした場合、従来手法よりも人とAIの協働で導出したインサイトの方がより深く鋭いものになるという。

「People Context Insight」は、1億人規模の高解像度なペルソナを仮想再現したAIモデル「People Model」をはじめ、電通グループの実践知を組み込んだ統合AIプロダクトシリーズ「AI For Growth Suite」のうち、マーケティング実務に特化した10種類のAIエージェント「AI For Growth Marketing Agents」の一部と連携している。

これにより、同社グループの企画がより精緻な生活者インサイトを踏まえた高精度なものとなり、企業の新規事業や商品開発などに活用できるとしている。

  • 架空の新商品「プロテイン抹茶ソーダ」のターゲットを20〜30歳代女性とした場合に抽出したインサイトの一部

    架空の新商品「プロテイン抹茶ソーダ」のターゲットを20〜30歳代女性とした場合に抽出したインサイトの一部

電通は今後も、長年培ってきた「人間の知」を「AIの知」へと実装し、企業の持続的な成長に貢献する質の高いソリューションの開発・提供を目指すとしている。

  • インサイトに至る文脈を記述するイメージ

    インサイトに至る文脈を記述するイメージ