この半導体ニュースのまとめ

・2026年第2四半期の上場NANDサプライヤ上位5社の合計売上高は前四半期比77%増の688億7000万ドル
・AIサーバ向けエンタープライズSSD需要とASP上昇が各社の増収をけん引
・Micronがキオクシアを抜いて3位に浮上、Samsungは首位維持もシェアは29.3%に低下

TrendForceの最新のNAND市場調査によると、2026年第2四半期もAIサーバ関連、中でもエンタープライズSSDの需要が高く、NAND市場全体で供給不足が生じたことから、サプライヤは平均販売価格(ASP)の引き上げを実施したこともあり、上場しているNANDサプライヤの自社ブランド上位5社の合計売上高は前四半期比77%増の688億7000万ドルとなったという。

  • 2026年第2四半期の上場NANDサプライヤ売上高ランキング・トップ5

    2026年第2四半期の上場NANDサプライヤ売上高ランキング・トップ5 (出所:TrendForce)

Samsungは首位維持もシェアは29.3%に低下

売上高トップはSamsung Electronics(サムスン)で、AIサーバ需要によるNANDのASP上昇と、エンタープライズSSDの出荷台数の増加を背景に売上高は前四半期比70.7%増の約230億6000万ドルを達成した。しかし、競合他社の成長率はさらに高く、同社の同四半期の市場シェアは29.3%へと低下している。

2位のSK hynixグループ(SK hynixとSolidigm)は321層プロセスの製造量の増加に加え、Solidigmの大容量QLCエンタープライズSSDの受注好調、ASPの上昇などを背景に、売上高を同89.5%増の142億7000万ドルと伸ばし、営業利益率も過去最高を記録した。

Micronがキオクシアを抜いて3位に浮上

Micron Technologyは、ASPの大幅な上昇を背景に、売上高を同99.2%増の118億5000万ドルと伸ばし、キオクシアを抜く形で3位に浮上した。4位に順位を落としたキオクシアも、NAND価格の高止まりと第8世代BiCS(BiCS8)の生産増を背景に売上高を同79.9%増の約107億2000万ドルと伸ばしたものの、Micronよりも成長率が低く、ランキングが入れ替わる結果となり、シェアも13.6%にとどまった。

5位はSandiskで、ASPの上昇による恩恵を受けたものの、比較的控えめなビット出荷量の伸びとなった結果、売上高は同50.7%増の約89億7000万ドルにとどまり、競合他社の成長率を下回る結果となった。

第3四半期もASP上昇が業界成長を下支えへ

6位以下のNANDサプライヤの市場シェア合計は12.4%で、この中には中国最大のNANDサプライヤであるYMTC(長江存儲科技)も含まれている模様である。しかし、TrendForceは、伝統的に上場企業のみランキング表示してきたため、現在非上場のYMTCについての言及はない。中国のDRAMメーカーであるCXMT(長鑫存儲技術)が7月に上海証券取引所に上場したのに続いて、YMTCも上場準備中といわれているため、将来ランキングでYMTCがランキングに入ってくる可能性が高い。

なお、第3四半期についてはBOMコストの上昇によるデバイス価格の上昇が見込まれ、スマートフォンとPCの需要は引き続き低迷すると予想される一方、AIサーバ向けエンタープライズSSDの需要が堅調に推移する見込みである。一方のサプライヤ側の多くがDRAMとHBMへの設備投資を優先しており、NANDの新規生産能力は限られているため、第3四半期もASPの上昇が業界全体の成長を支える形になると予想されている。