中国のオープンソースAIモデルが勢いを増す中、米国政府は規制強化の動きを見せているが、米国企業の対応は分かれているという。Anthropicが規制強化を支持する一方、Microsoft、NVIDIA、Metaなど業界の大半はオープンソースの重要性を訴えているという。

中国企業が米大手に匹敵する性能のオープンソースモデルを相次いで公開

対立の背景には、中国のZ.aiとMoonshot AIが米大手に匹敵する性能のオープンソースモデルを相次いで公開したことがある。AnthropicとOpenAIは、自社モデルからデータを不正に抽出する「蒸留」によって開発されたものだと非難している。

NVIDIAのJensen Huang(ジェンスン・フアン)氏はXの投稿で、オープンウェイトモデルの重要性を訴える公開書簡「Open Weights and American AI Leadership」にNVIDIAとして署名したことを発表した。

この書簡にはNVIDIAのほか、Microsoft、Meta、IBM、Palantir、Hugging Face、Andreessen Horowitzなど約35の企業・団体が署名しており、その中にはOpenAIも名を連ねている。一方、Anthropicはこの書簡に署名していない。

NYTによれば、OpenAI CEOのSam Altman(サム・アルトマン)氏は、表向きはオープンソースへの支持を口にしつつ、同社に近い関係者が水面下で中国製オープンソースモデルへの規制強化を政権に働きかけているという。

米財務省のScott Bessent長官は7月22日、中国企業が米企業の知的財産を不正に取得した場合には制裁も検討しているという。「オープンソースだからといって、米国の知的財産を好き放題に使っていいわけではない」と述べている。

一方で米政権は、中国製オープンソースモデルを一律に禁止するのではなく、問題のある企業やモデルを個別に安全保障上のリスクとして審査し、対象を絞って対応する方向で検討を進めているという。New York Times(NYT)が7月25日付で報じている。