NECは7月13日、ソフトバンクと協力し、Joshinの国内全事業所に従業員向け顔認証システムを提供したと発表した。同システムは画面に触れず、手などのジェスチャー操作で勤怠を打刻でき、NECの顔認証クラウドサービス「Bio-IDiom Services」と顔認証エッジデバイス「UBio-N Face Pro」を組み合わせている。
これまでの課題
Joshinではこれまで、PCのブラウザーからWebタイムレコーダーを起動し、IDとパスワードを入力して勤怠打刻を行っていた。
しかし、パスワードを失念するたびに運用部門の対応が必要となり、打刻の遅滞が発生していたほか、共用PCを使用することによる衛生面の懸念、店舗や修理・配送部門の従業員が更衣室での着替え前後にリアルタイムで打刻できる環境整備の必要性などが課題となっていたという。
導入の背景
これらの課題を解決するため、生体認証方式による勤怠打刻の導入が検討された。
顔認証方式は、顔写真の登録のみで利用できる利便性の高さに加え、打刻時の顔写真がログとして残ることで本人確認が容易な点、非接触でのオペレーションが可能な点、顔表面の温度測定により感染症対策にも有効な点などが評価され、導入の決め手となった。
導入された「UBio-N Face Pro」は、NECの顔認証技術を搭載したコンパクトな端末で、マスク着用時でも高精度な認証が可能なほか、印刷した写真や動画による「なりすまし」をブロックする機能を備える。暗所対応のLED照明や、IP55相当の防じん・防滴設計も備えているとのことだ。
この端末の「非接触勤怠打刻オプション」とジェスチャー認識機能により、画面に触れることなく、手などのジェスチャー操作だけで「出勤」「退勤」などの打刻が完結するという。
システムはクラウド上で構築されており、各店舗の端末で取得された打刻ログや認証データは「Bio-IDiom Services」に集約される。API連携により、勤怠管理システムなどの既存システムとも連携しているという。
導入の効果
今回の導入においてソフトバンクは、全体のプロジェクトマネジメントを担い、顔認証ソリューションと他社の勤怠システムを連携するための設計・構築・運用を推進したとしている。
更衣室の壁面やその周辺に端末を設置したことで、従業員は更衣の直前・直後にスムーズな打刻ができるようになった。
現場の従業員からは、非接触でのオペレーションが可能な点や、パスワード管理から解放された点、打刻にかかる時間が大幅に短縮された点について好評の声が寄せられているという。
同システムの導入により、従業員の管理ストレスや主管部署への問い合わせ対応が解消され、勤怠打刻の遅滞抑制にも貢献しているとしている。

