Sapeetは6月18日、生成AIを活用したロールプレイング(ロープレ)サービス「SAPI ロープレ」が、IT人材支援を手がけるレバテックの就活キャリアアドバイザー(CA)に特化した組織の研修プログラムに導入されたと発表した。CA特化の組織での研修に活用され、新人の早期戦力化やベテラン社員の教育工数削減を支援するという。
指導効率化で繁忙期に逃していた営業機会の6割超創出へ
人材紹介事業では新人の早期戦力化が事業成長の要となる一方、育成現場では「教育工数の増大」と「営業機会の損失」という構造的な課題が生じているとされる。レバテックでも組織の急拡大に伴い、こうした業界共通の課題が顕在化していたという。
同社が重視してきた対面でのロープレは高い教育効果を生む半面、指導を担うベテラン社員に負担を強いる側面があった。同社の試算では、繁忙期の2カ月間で160件を超える面談機会が失われる計算となり、教育の質の追求と現場の数字の維持を両立することが難しくなっていたという。加えて、対人指導は評価基準が属人化しやすく、新人のスキルにばらつきが生じる要因にもなっていた。
今般の導入の決め手となったのは、自社の複雑な教育ニーズや評価基準を反映できる自由度の高さと操作性、そして対人コミュニケーションのプロであるCAの視点から見ても、AIアバターのレスポンスがスムーズかつ自然で、会話の質が高いと評価された点だという。専門知識がなくてもAIとの対話で理想のシーンを自動生成できる「シーン作成AI」が、スピーディーな運用を支える要因になったという。
SAPI ロープレは、AIアバターとの対話を通じて実務に近いロープレを行える研修システム。評価AIによるフィードバックや、AIとの対話をもとにロープレシーンを自動生成・編集できる「シーン作成AI」、学習状況を可視化するダッシュボード機能などを備える。
レバテックでは、座学後の自己学習としてSAPI ロープレを活用し、その後にベテラン社員が最終チェックを行うハイブリッド型の学習体系を採用。初回カウンセリングを「ヒアリング」「情報提供・認識合わせ」「総合版」の3パートに分割し、自社のトークスクリプトに沿って段階的にスキルを習得させる運用を行っている。
この取り組みにより、対面ロープレの一部をAIが代替することで、繁忙期に失われていた160件の営業機会のうち約100件を本来の営業活動に振り向けられる見込みだとしている。また、新人が先輩に気兼ねなく練習できる環境を整えることで練習量を確保し、統一された基準でフィードバックを受けられることでスキルの均一化と重要KPIの向上を図る。
今後は新人CAの現場デビュー後のフォローアップや、伸び悩むメンバーへの追加トレーニングなどに活用シーンを拡大する予定。中途採用社員やインターン生の研修基盤としても活用し、組織規模の変化に対応できる育成体制の構築を目指すとしている。
