NTTデータグループは5月8日に開催した決算会見の中で、社長交代に関する人事について発表した。代表取締役副社長の中山和彦氏が6月12日付で次期社長に就任予定。現代表取締役社長 CEOの佐々木裕氏は6月18日付でNTTの副社長に就任する。

佐々木氏は2023年7月にNTTデータ国内会社の社長に就任。2024年6月からはNTTデータグループの社長として、グローバルのビジネスを率いた。2022年度に開始した中期経営計画の最終年度に相当する2025年度決算では、連結売上高5.0兆円(目標4.7兆円)、顧客基盤125社(目標120社)、連結営業利益率10.2%(目標10%)、海外EBITA率11.7%(目標10%)と、主要な経営目標はいずれも達成した。

  • (左から)現代表取締役社長 CEO 佐々木裕氏、次期社長に就任予定の中山和彦氏

    (左から)現代表取締役社長 CEO 佐々木裕氏、次期社長に就任予定の中山和彦氏

NTT Ltd.統合で海外成長を加速 佐々木氏「立場変わっても支援」

2022年、NTTデータはNTTグループの海外事業を担ってきたNTT Ltd.(リミテッド)との事業統合を実施した。システムインテグレーションに強みを持つNTTデータと、データセンター・ネットワーク・マネージドサービスを手掛けるNTT Ltd.が手を組み、海外事業を集約。

これにより、コンサルティングからアプリケーション、インフラ運用までを一気通貫で提供可能なITサービス体制が整備され、北米・欧州・APACを中心とした海外成長の基盤が確立された。

佐々木氏は「36年間所属したNTTデータにはたくさんの思い出と感謝がある。多くのお客様にご指導いただき、今がある。6月からはNTTという、より大きな船の舵取りの一部を担わせていただく。大きな責任を感じているところではあるが、私はNTTグループに残るので、立場を変えてNTTデータグループを支援していきたい」と話していた。

中期経営計画の主要目標を達成したことから、次の成長フェーズに向けた体制移行となる。

  • NTTデータグループ 代表取締役社長 CEO 佐々木裕氏

    NTTデータグループ 代表取締役社長 CEO 佐々木裕氏

次期社長の中山氏「成長戦略を実行するフェーズに入った」

次期社長に就任予定の中山和彦氏は、1989年4月に日本電信電話(現:NTT)入社。2007年6月に東日本電信電話(現:NTT東日本)財務部担当部長、2012年7月に日本電信電話 財務部門 IR室長、2014年6月に同 総務部門 秘書室 担当部長などを経験。

2018年6月からエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(現:NTTドコモビジネス)財務部長、2019年6月に同 取締役 財務部長、2020年6月に日本電信電話 執行役員 財務部門長を担当。

2023年6月にはエヌ・ティ・ティ・データ(現:NTTデータグループ) 取締役副社長執行役員 コーポレート総括担当に就任し、2024年6月から同 代表取締役副社長執行役員 コーポレート総括担当を務める。

中山氏は会見で、AI対応や投資方針について次のように語った。

「AIの進化により、事業環境はこれまで以上に大きく変化している。当社もこの変化に対応した経営を進めており、このような状況下で社長に就任し、NTTグループ全体の成長をリードしていく責任の重さを強く実感している」

「私はこれまで、持株会社体制の確立や成長戦略の策定に取り組んできた。当社グループは戦略を実行し成果につなげるフェーズに入ったと感じる。2030年度に向けた経営目標としてEBITDA 1.2兆円を掲げているが、単純にこれまでやってきたことを継続するだけでなく、成長戦略の実行によって実現していく」

「そのためには、グループ全体の方向性を明確にし、経営資源の最適配分を一層強化する。さらに、成長に向けた投資を機動的に実行する。当社の競争力の源泉は全世界20万人の社員。"Be the place where people grow"(人が成長できる場所になる)というカルチャーのもと、現場の声を尊重し、一人一人が成長しチャレンジできる環境を整備する」

  • 次期社長に就任予定の中山和彦氏

    次期社長に就任予定の中山和彦氏