スペースワンは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙戦略基金事業に提案し採択された「高頻度打上げに資するロケット製造プロセスの刷新」について、補助金26億5,740万円の交付が決まったことを4月17日に公表した。
豊田正和社長は、同社がめざす小型ロケットによる「宇宙宅配便」の実現には技術・製造・運用を含めた総合的な体制の構築が欠かせない、としたうえで「カイロスロケットの中核部品である固体燃料モータの製造工程にロボティクス技術を導入し、製造の効率化と品質の安定化を図る。これにより、国際競争力のある宇宙輸送サービスの実現に向け、事業基盤の強化を図る」とコメントしている。
文科省SBIR「民間ロケットの開発・実証」フェーズ3に移行
なお、スペースワンはこれに先立つ3月31日、文部科学省が進めている中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)の宇宙分野の事業テーマ「民間ロケットの開発・実証」について、審査の結果フェーズ3への移行が認められたことを発表している。これにより、“増強型カイロスロケット”の開発やその打ち上げ実証・事業化に関する補助金の交付額上限は44億6,187万円となった。
増強型カイロスは、初号機から3号機までの現行型に加え、メタンエンジンを含むロケットの上段部分の能力を引き上げて打ち上げ能力を増強し、目標軌道への衛星投入精度を向上させることををめざして研究開発中のロケット。その打ち上げのために、自社保有のロケット発射場「スペースポート紀伊」における射場設備の増強も進めている。
スペースワンは、防衛省より契約金額85億円で受託した「アッパーステージ能力向上に関する研究」を通じて増強型カイロスの研究開発を進め、この事業を通じて飛行実証と射場設備の増強をめざすとしている。
なお、同社のこれまでの交付額上限はフェーズ1で3.2億円、フェーズ2で累計16.4億円(うち追加配分額4.1億円)だった。今後交付される補助金の額については別途決定されるとのこと。
