危機感をもって・・・ 【私の雑記帳】

危機感があってこそ…

 今、日本は文字通り、課題山積である。取り巻く環境が厳しい中で経済成長を遂げるには、使命感と覚悟が求められる。

 日本が鎖国を解き、近代化を図ろうと、体制を一新した明治維新(1868)。西郷隆盛や伊藤博文などの下級武士が危機感を抱いて立ち上がり、維新を成し遂げた。その後、明治政府は『殖産興業』、『富国強兵』の旗印の下、日本を成長・発展させた。

 維新から77年後の1945年(昭和20年)、日本は戦争に敗れ、国は焦土と化した。敗戦から復興し、高度成長を遂げることができたのは、やはり当時の先人たちに危機感があったからだ。

 その危機感が原動力となり、日本は1968年(昭和43年)、西ドイツ(現ドイツ)を抜いて、自由世界第2位の経済大国になった。

 しかし、日本は今やGDP(国内総生産)で中国、ドイツに抜かれて世界4位に転落。近く、イギリスやインドにも抜かれるとも言われる。1人当たりGDPでは、日本は現在38位。韓国(同33位)や台湾(同37位)にも抜かれている。

 1人当たりGDPで1位はルクセンブルク、2位はアイルランド、3位はスイス、4位シンガポール、5位アイスランドと小国が並ぶ。文字通り、〝山椒は小粒でもぴりりと辛い〟という現実を思い知らされる。これらの国は大国の狭間にあって、必死に生きている。つまり、危機感が国民の間に浸透している。

しなやかに強かに…

 香港に拠点を構える日本国籍の経営者が言う。「香港は確かに中国共産党の政治的締め付けは厳しいが、経済面では今までと変わらない。欧米、他のアジア、インド、中東の経済人が集まり、金融機能も変わらない。子どもの教育も、英国系のインターナショナルスクール、インド系、アジア系とそれぞれ独自の教育をしています。わたしの孫は英国系のインターナショナルに通っています」と語る。

 金融、税制で策を凝らし、世界とつながる香港。1人当たりGDPでも18位の座。中国共産党支配下の中で強かな香港の生き方だ。

 企業は国を選んで投資する。国も企業から選ばれる国にしなければならない。

 DX(デジタルトランスフォ―メーション)や生成AI(人工知能)が登場し、世界の秩序がガラリと変わりつつある中で、「しなやかに、強かに生きる時代」が到来したことは確かである。