疲弊する地方経済、地銀強化へ「地域金融力強化プラン」策定

金融庁は年内にも「地域金融力強化プラン」を策定することを目指している。

 地方銀行、信用金庫、信用組合に対して、地域企業の事業承継も含めたM&A(合併・買収)支援、地域への事業や人材の誘致、デジタルトランスフォ―メーション(DX)支援、観光資源の活用、企業の再生支援、企業の海外進出支援といった、従来とは違う高度なサービスを手掛ける力を付けさせたいという狙いがある。  

 その背景には、人口減少が加速する中、地域経済の疲弊が加速度を増していることがある。この地域経済を活性化させるような金融サービスを提供する力を身につけることができるかが、地域金融機関に課せられた課題。

 これまでの地域金融機関は、どうしても企業に対する投融資実績を積みたいがために、金利引き下げ競争に走る傾向が強かった。それでは、本当の意味で地域に対する貢献はできない。

 その意味で、1つの方策は「再編」。「金利が付く世界」が戻り、規模、預金が力になるだけに、合併であるかは問わず、企業としての体力が必要になる。また、25年前には約130行あった地銀は100行弱にまで減少したものの、未だに「オーバーバンキング」が続く。

 そうして今、改めて地銀再編が活発化している。中部では、静岡銀行と長野県が地盤の八十二銀行、山梨中央銀行という有力地銀3行が包括業務提携、第四北越フィナンシャルグループと群馬銀行が経営統合に向けて基本合意を締結。さらに千葉銀行が県内3位の第二地銀、千葉興業銀行が経営統合で基本合意。

 ある地銀の首脳は「地銀の経営陣の間で意識の違いが出てきている」と話す。現状維持を志向する経営者、将来に向けて手を打つ経営者で今後、違いが出てくる可能性がある。

 いずれにせよ時間はない。地域金融機関は生き残り策を早急に打ち出す必要に迫られている。