オモビオ(旧コンチネンタル・オートモーティブ)CEO・フィリップ・フォン・ヒルシュハイトが語る「タイヤ・自動車部品のコンチネンタルからスピンオフして」

当社は非常にエキサイティングな時期を迎えました。当社は自動車部品・タイヤ大手の独コンチネンタルの車部品部門から分離・独立(スピンオフ)して新会社として設立。今年9月18日には独フランクフルト証券取引所に上場したからです。

 AUMOVIO(オモビオ)は従業員約8.6万人、25カ国約100拠点を有するグローバルサプライヤー。自動車部門にフォーカスすることによって、世界市場でリーダーになれる製品に更に経営資源を投入することができるようになりました。

 いま自動車業界は「100年に一度」の変革期を迎えています。その中でサプライヤー(部品会社)である当社は世界の自動車メーカーのニーズに俊敏かつコスト競争力を備えた商品群を提供していかねばなりません。

 そこで当社は4つの柱を据えています。「安全」「エキサイティング」「コネクテッド」「自律型」です。従来まではブレーキやディスプレーでリーダー的なポジションを保持していましたが、今後は電動化と自律型のモビリティの増加に伴い、自動車がSDV(ソフトウエア定義車両)化していくことになります。

 SDV化の最たる要因の1つは自動運転でしょう。これが実現すると様々なシナリオを描くことができる上に、多くの新たな体験をすることができるようになります。自動車での移動中に仕事をしたり、映画を観たりすることもできるでしょう。

 さらに言えば、交通事故0を実現することも可能です。セーフティシステムの実装により、交通事故の予防を行い、傷害事故を減らし、最終的には事故が0になるという素晴らしい未来が到来することにもなります。

 そのSDV化の過程には様々な課題があります。これまで自動車には車両のあらゆるシステムを制御するECUが数十個も搭載されて複雑化し、機能ごとの組み合わせが難しくなっていました。また、アップデートも大変だったのです。しかし、SDV化が進めば、ECUはOEM(自動車メーカー)の戦略にもよりますが、究極的には3個程度で済むため、シンプルになり、アップデートも容易になります。したがって、イノベーションが加速されるのです。

 当社はこれらを包括した「アーキテクチャ&ネットワークソリューション」を提供することができます。しかしながら一方で、仮にSDV化に時間がかかったとしても、従来型の自動車にも付加価値を与える部品の提供は継続していきます。例えば、自動車に搭載したレーダーやカメラといったセンサーとコンピュータを用いたシステムが車外の状況を判断し、アクセル操作とブレーキ操作の両方を自動的に行い、運転を支援する「アダプティブ・クルーズ・コントロール」などは実装済みです。

 そんな当社にとって日本は魅力的で重要な市場です。日本でのビジネスを拡大させていくためにも、インフラや人への投資には力を入れていきます。当社には静岡県浜松市に電子制御ブレーキシステムを製造する浜北工場があります。この工場の拡張も視野に入れています。

 分社独立したことで様々な技術を融合し、パートナーとの協業も更に深化。より強いエコシステムを構築できるようになります。人口の変化やサステナビリティ、脱炭素、クリーンテクノロジ―など自動車メーカーを取り巻く需要やメガトレンドに注目し、独立したサプライヤーとして業界をリードする商品群、一貫した価値創造戦略、グローバルな相乗効果ネットワークでお客様のためのモビリティの未来を支えたいと思っています。

BSIグループジャパン社長・漆原将樹が語る「国際規格づくりでルールメイカーになろう」