日本製鉄は9月8日、同社が提供するGXスチール「NSCarbolex Neutral」が、北九州市発注の公共工事に採用されたと発表した。公共工事にGXスチールを活用するモデル工事で、地方自治体が費用を負担してGXスチールを採用する全国初の事例となる。

  • 日本製鉄 ロゴ

    日本製鉄 ロゴ

採用事例の概要

採用されたのは、北九州市が発注する「板櫃川護岸工事(8-1)」。河川の護岸改修工事で、工期は2026年8月6日から2027年3月31日までを予定。GXスチール「NSCarbolex Neutral」を適用した鋼矢板が用いられる。

北九州市は「世界をリードするサステナブルシティ」を目指しており、今回のモデル工事を通じて「脱炭素を価値として扱う」という新たな価値観によるモデルケースを創出し、鉄鋼業の革新的な脱炭素の取り組みを後押しするとしている。

GXスチールは、鉄鋼メーカーによる追加的なスコープ1の直接排出削減によって環境負荷を大きく低減し、排出削減に伴う環境価値を一定のプレミアムとして経済価値化することを前提に、削減証書とともに供給する鋼材を指す。

このうちNSCarbolex Neutralは、日本製鉄が実施した追加性のある削減プロジェクトによるGHG(温室効果ガス)の排出削減量を組織内でプールし、その削減量を任意の製品に配分して証明書とともに供給する鉄鋼製品。日本鉄鋼連盟が制定するガイドラインに準拠している。

同製品を購入した顧客は、証明書に記載されたGHG排出削減量を、組織レベルの排出量(GHGプロトコル スコープ3 カテゴリー1)および製品レベルで算定する上流排出量から控除して報告できると同社は解釈している。

持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進める象徴的な事例

日本製鉄は九州製鉄所八幡地区(北九州市)で、大型電炉による高級鋼の一貫製造体制の構築を推進し、鉄鋼業の革新的な脱炭素化に取り組んでいる。今回の採用について同社は、鉄鋼の街として発展してきた北九州市とともに、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進める象徴的な事例だとしている。

同社は今後もNSCarbolex Neutralの提供を通じて、顧客の脱炭素化と競争力向上を支援するとともに、地域社会と連携しながらカーボンニュートラル社会の実現に貢献していく構えだ。