ヒューマンリソシアは9月3日、国内主要15産業の人材動向をまとめた「主要15産業の人材動向レポート2026」を公開した。2015年から2025年までの10年間で、就業者数は情報通信業が44.5%増、学術研究、専門・技術サービスが26.2%増、医療・福祉が20.8%増となるなど、産業間で就業者構成にシフトがみられた。

  • 生産年齢人口と就業者数の推移

    生産年齢人口と就業者数の推移

同レポートは、企業の人材確保・採用戦略の検討に資することを目的に、国内主要15産業を12の指標から比較・分析したもの。2025年時点の人材構造に加え、10年間の変化をまとめている。

女性やシニア層の就業が拡大

労働供給面では、生産年齢人口(15~64歳)が7742万人から7351万人へ391万人減少した一方、総就業者数は6376万人から6828万人へ452万人増加し、10年間で7.1%増となった。同じ期間に女性就業者は13.5%増、65歳以上の就業者は29.2%増となっており、女性やシニア層の就業が拡大したという。

産業別の就業者数の増減率をみると、最も増加したのは情報通信業の44.5%増で、次いで学術研究、専門・技術サービスが26.2%増、不動産・物品賃貸と医療・福祉がともに20.8%増となった。一方、郵便局や、信用・共済事業と併せて複数のサービスを提供する農業協同組合などが分類される「複合サービス」は25.4%減、建設業は4.4%減、卸売・小売業は2.4%減、製造業は0.2%減だった。

  • 主要産業別 就業者数の増減率

    主要産業別 就業者数の増減率

女性就業者の比率が最も上昇したのは学術研究、専門・技術サービスで6.1ポイント増。次いで不動産・物品賃貸が5.3ポイント増、情報通信業が4.5ポイント増となった。なお、医療・福祉は2025年時点で女性比率が最も高い一方、10年間の推移では0.7ポイント低下している。

  • 主要産業別 女性比率の変化

    主要産業別 女性比率の変化

65歳以上の就業者数は2015年の730万人から2025年には943万人となり、29.2%増加した。産業別では不動産・物品賃貸が5.6ポイント増、医療・福祉が5.5ポイント増、複合サービスが5.1ポイント増となるなど、増加幅に差はあるものの、全産業でシニアの比率が上昇した。

  • 主要産業別 65歳以上就業者比率の変化

    主要産業別 65歳以上就業者比率の変化

一方、29歳以下の就業者比率は宿泊・飲食業で9.4ポイント増、情報通信業で4.4ポイント増となったのに対し、医療・福祉では3.0ポイント減となるなど、産業による違いがみられたとのことだ。

今後は多様な人材が活躍できる環境整備などを組み合わせることが重要

日本で働く海外人材(外国人労働者)は、2015年の90.8万人から2025年には257.1万人となり、約2.8倍に増加した。産業別では医療・福祉が約10.6倍、建設業が約7.1倍と大幅に増加した。就業者に占める海外人材比率も、全産業では1.4%から3.8%へ上昇している。

  • 主要産業別 海外人材数の増加率

    主要産業別 海外人材数の増加率

同社は、少子高齢化により国内の労働供給制約が強まるなか、今後の人材確保では各産業内での採用強化に加え、産業や職種を越えた人材の移動を支える育成・リスキリング、多様な人材が活躍できる環境整備などを組み合わせることが重要になるとみている。

あわせて、業務プロセスの見直しやデジタル活用による生産性向上を進め、限られた人材がより付加価値の高い業務で力を発揮できる環境を整えることも重要になるとしている