半導体事業を鴻海子会社に売却

シャープは4月23日、子会社で半導体レーザーやファウンドリ事業を展開するシャープ福山レーザー(SFL)の全株式を、親会社である鴻海精密工業の子会社で投資事業会社の鴻元國際投資に売却することを発表した。売却額は155億円を予定している。

シャープは現在、2024年5月に発表した中期経営方針により、ブランド事業を中心とした事業体への変革と、それに向けたデバイス事業のアセットライト化を進めており、そうした取り組みの中、半導体分野への進出を図る鴻海から株式譲渡の話を受けたという。シャープでは、基本方針であるブランド事業へのリソースの重点配分が可能になること、ならびにSFLも、鴻海傘下となることで、高付加価値商材へとカテゴリシフトを進めることが可能になるとの判断から、この提案の受け入れを決定したという。

売却に伴い、約51億円の損失を計上

具体的な手法としては、2025年7月1日を効力発生日として、SFLを吸収分割承継会社、シャープを吸収分割会社とし、SFLのレーザー事業および半導体事業に関連する権利義務を承継させる吸収分割を実施。その後、SFLの株式を鴻元國際投資へと譲渡する流れを予定しているという。また、この譲渡に伴い、SFLおよびSFLの連結子会社であるP.T. Sharp Semiconductor Indonesia(SSI)はシャープの連結対象から外れることとなる。

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