ソニーがクリエイションの後押しに力を入れている。

ソニーは2024年12月、東京国際フォーラムで開催されたCG(コンピュータグラフィックス)とインタラクティブ技術の国際学会「SIGGRAPH Asia 2024 東京」にクリエイティブ・ビジョナリー・スポンサーとして参加した。

この学会は、ハリウッド映画や3Dアニメーション、ゲームデザインなどの制作に使われる先進的な映像技術をテーマにしており、業界のトップクリエイターや技術開発に関わる関係者が世界から集まる。東京での開催は3回目で、60の国と地域から8,415人が参加した。

  • 「SIGGRAPH Asia 2024 東京」は有楽町の国際フォーラムで12月3日から4日間開催された

最新の研究用HMDからPS VR2最新技術デモまで、SIGGRAPHの展示内容

ソニーの目的は、参加者に向けて最先端のクリエイティブ技術を紹介すると同時に、SIGGRAPHのコミュニティと直接つながることで、新しい創造に向けたアイデアについて意見を交わすことだ。会場では参加者に向けてソニーグループ各社からさまざまな最先端のクリエイティブ技術が紹介された。

展示ブースでは、最新の空間再現技術を体験できる場を披露。3DCGデータを表示する立体ディスプレイ、高精細モデルを作り出す3Dキャプチャ技術、超高精細立体人物の撮影・表示技術で等身大の人物が目の前にいるように見せる55インチ縦型空間再現ディスプレイ試作機などが公開された。

  • 企業展示エリアのソニーブース

先進的な研究技術を紹介するEmerging Technologies のコーナーでは、複数の光学システムとリアルタイム ディスプレイ技術を用いた研究用のヘッドマウントディスプレイ(HMD)や、サイコロ状のデバイスに付いたライトでガイドしながらブロックのように組み合わせてゲーム コントローラーやカメラにするといったことができる技術などのデモを展示。他にも大学や専門家らと進める研究をポスター発表した。

  • これが複数の光学システムとリアルタイムディスプレイ技術を用いたHMD。「Enhancing Panoramic Experience in Head-Mounted Displays」と名付けられている

  • ブロックのようなデバイスをユーザーが組み立て、ゲームコントローラーなどをつくるデモ。「Lighting-Based Assembly Guidance for Reconfigurable Controller」と呼称されている

2日目の基調講演では、2020年4月に設立され、2023年4月にソニーAIから商号を変更した「ソニーリサーチ」のプレジデントでソニーグループ副社長 CTOの北野宏明氏が、3人のクリエイターたちと没入感のある世界を創造する技術を紹介した。コントローラー本体を振るとその振動がゲーム内のキャラクターに伝わったり、ゲーム内の壁やモノの手触りがわかったり、バーチャル空間をリアルに感じさせるハプティクス技術の活用方法などが紹介された。

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