リコーは12月19日、リコーデジタルプロダクツBU(ビジネスユニット)傘下のリコーインダストリアルソリューションズと、PFUの一部事業・組織を統合し、組込みコンピュータ(EPC)および産業用コンピュータ(IPC)の事業(以下、産業用コンピュータ事業)を担う新会社「リコーPFUコンピューティング」を2025年4月1日に発足することを発表した。

リコーとPFUの産業用コンピュータ事業を統合することで、企画・開発・販売機能を最適化し、商品ラインアップの拡充や新規領域の成長を通じて資本効率の向上を図る。また、国内組込みコンピュータのトップシェアであるスケールメリットを生かし、さらなるシェア拡大を図るとともに、エッジコンピュータ領域においてもさらなる拡大を狙うとしている。

新会社設立の狙い

新会社の母体となるリコーインダストリアルソリューションズは、工作機械、産業用ロボット、医療機器、金融機器、情報通信機器などへの組込みコンピュータを20年以上提供している。製品設計者が顧客に伴走しながら困りごとを解決し最適な設計の提案をするほか、設計と密に連携した国内生産により迅速な製品提供を図ったという。

一方のPFUの産業用コンピュータ事業では、安定性が要求される製造 / 試験装置や通信機器、安全性が要求される医療機器、高性能なエッジコンピューティング分野向けに組込みコンピュータを20年以上提供してきた。国内自社工場で開発・製造・保守までの一貫体制を持ち、多彩な製品ラインアップで顧客の製品開発を支えてきた。

新会社では両社が長年培った技術とノウハウによる商品開発と設計サポートの強みを生かして、産業用コンピュータ業界で課題解決を支援するソリューションを提供するとしている。