エーザイが1兆円規模の投資を表明 主力3薬で“尖った創薬企業”へ

主力の抗がん剤が特許切れへ

 

「”尖った創薬企業”として進化していくために戦略的な取り組みを続けていく」――。こう強調するのはエーザイ代表執行役専務COO兼チーフグロースオフィサーの内藤景介氏だ。

 同社は3カ年計画を公表。2028年度の数値目標として売上収益1兆円、コア営業利益900億円を掲げた。成長の中核は主力3薬だ。認知症薬の「レカネマブ」、不眠症治療薬の「デエビゴ」、そして抗がん剤の「レンビマ」。このうちレンビマは特許切れが控えており、27年には欧州で、30年には米国でシェアを失う可能性がある。

 内藤氏はアルツハイマー病に挑戦してきた自社の歴史とDNAを引き合いに、今後も新薬創出に臨む姿勢を鮮明にする。成長投資に1兆円規模の資金を当て、自社の研究開発投資に5000億円規模を割くことに加えて、新薬のパイプライン強化にも5000億円を投じる。

 主力3薬のうちレカネマブは血液バイオマーカーを活用した確定診断の普及を進めることによって処方医師の拡大を図ると共に、26年中には米国で皮下注射型の初期治療が承認される見通しだ。28年度には現在880億円の売上規模を3000億円レベルまで拡大させる。

 売上高で3400億円を超えているレンビマは28年度目標においても2500億円レベルを堅持する。また、デエビゴはブロックバスター製品としての地位確立を目標に掲げ、28年度には1000億円規模の売上高に育てていく考えだ。

 欧米のメガファーマには企業規模で劣るエーザイ。経営資源に限りがある中でも、世界初の認知症薬を開発した技術力を武器に世界と伍していけるかどうかは次期トップと目される内藤氏の手腕次第だ。

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