堀場製作所のグループ会社である堀場アドバンスドテクノは4月13日、4月7日(現地時間)付で環境・プロセス市場向けに水質計測機器を開発・生産・販売する仏Tethys Instruments(テティスインスツルメンツ)を買収する契約に署名したことを発表した。

  • 握手をする堀場アドバンスドテクノの西方健太郎社長とTethys InstrumentsのUday Pateプレジデント

    握手をする堀場アドバンスドテクノの西方健太郎社長(左)とTethys InstrumentsのUday Pateプレジデント(右) (出所:堀場製作所)

HORIBAグループの水質計測事業を担う堀場アドバンスドテクノは、電気化学や非分散型赤外線吸収法(NDIR)を用いた水質計測機器を提供しており、日本市場を中心に水処理プロセス向けの計測産業へ事業を展開している。同社は今後のさらなる成長に向けて「世界中のあらゆる水質を守る」というミッションを掲げ、今般のTethys買収に踏み切ったとする。

Tethysは、紫外可視分光法(UV-Vis)をベースにした測定技術をはじめ、水質計測に必要となる幅広い計測技術を保有している企業で、独自開発のモジュラーコンセプトにより、複数の計測技術を1つのプラットフォームに搭載でき、1台の計測機器でさまざまなパラメータの同時測定が可能になるため、ユーザーの水処理プロセスに要するコストを低減することができるようになるほか、成長市場であるインド、東南アジア、中国において専門性の高い販売ネットワークを保有しており、新興国・発展途上国でのビジネス拡大も期待できるという。

  • 仏グルノーブル近郊にあるTethys Instruments

    仏グルノーブル近郊にあるTethys Instruments (出所:堀場製作所)

堀場アドバンスドテクノは、Tethysが保有するこれらの強みを活かすことにより、水・液体計測技術ポートフォリオの幅が広がり、顧客のニーズに応える多様な仕様や価格帯の製品開発の加速を期待していると説明しているほか、世界の各地域で必要とされる水質計測事業をそれぞれ創出し、社会と環境に貢献するビジネス成長を実現するとしている。