テクノロジーを活用した技術革新の加速や産業構造の変化、破壊的イノベーションを起こすディスラプターの 登場などにより、現在のビジネスにおいては、意思決定のスピードと質を向上させることが求められている。

経験や勘に基づく経営判断を脱却し、社内外にあるデータの価値を創出できる環境を整備すること、すなわちデータを活用したデータ駆動型経営へのトランスフォーメーションが、今後の企業競争力を左右するのではないだろうか。

11月10、11日に開催された「TECH+ EXPO 2022 Winter for データ活用 戦略的な意思決定を導く」では、編集部セッションとして「データ×ビジネス」で先を行く企業を2日間で14社招聘。データ活用に不可欠なソリューションを解説するスポンサーセッションと合わせ、計31セッションが用意された。

以下では、基調講演および編集部セッションのレポートへのリンクをまとめている。先進事例を通じて、経営戦略を考察するヒントにしていただきたい。

DAY1:基調講演

A-1:最近の政治経済情勢とデータについて

  登壇者:嘉悦大学 教授 高橋 洋一 氏
その時々の内外の政治経済情勢をデータ分析などの手法で解説します。

編集部セッション

A-5:パナソニックのDX ~IT構築ではなく企業変革を~

  登壇者:パナソニック ホールディングス株式会社 執行役員 グループ・チーフ・インフォメーション・オフィサー(グループCIO) パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社 代表取締役社長 玉置 肇 氏
パナソニックグループでは、「デジタルによる変革」を経営の重点アジェンダと位置付け、ITシステムに留まらない企業文化変革の戦略をパナソニックDX=『PX:Panasonic Transformation』として、全社的に推進しています。データ活用においては、各事業現場およびグループ横断で情報の可視化と基盤整備を進め、データに基づき未来予測型経営を目指す当社の取り組みについてご紹介します。

B-5:りそなグループのデータ利活用組織の取り組みについて

  登壇者:株式会社りそなホールディングス データサイエンス部長 那須 知也 氏
意思決定のスピードと質の向上のため、データ駆動型経営への変革が求められる中、データ利活用の重要性が増していますが、データを価値ある資産にするためには様々なハードルがあります。 そうしたハードルを乗り越えるために、りそなグループではデータ分析からマーケティングまでを一気通貫で担い、PDCAサイクルの加速を図ってきました。 本講演では、りそなグループのデータ分析組織の取り組みについて実例を交えてお話しします。

A-8:データを活用した社会課題解決事業

  登壇者:本田技研工業株式会社 コネクテッドソリューション開発部 主幹 福森 穣 氏
AI・スマートシティ・DXというキーワードがトレンドとなるなか、Hondaは約400万台のコネクテッドデータを活用したサービスを10年以上提供している。 様々な企業がデジタル技術を用いた新規事業開発を推進しているが、Honda内でデータを活用した事業開発・事業拡大をどのように進めてきたのかを紹介する。

B-8:プロセスマイニング データによる業務プロセス改革

  登壇者:三井住友トラスト・ホールディングス株式会社 経営企画部 デジタル企画部長 Trust Base株式会社 取締役COO 平方 壽人 氏

A-11:データビジネスから学んだこと

  登壇者:株式会社村田製作所 IoT事業推進部 プロジェクトマネージャー 津守 宏晃 氏
村田製作所で開始したインドネシアでの交通量のデータを提供するサービス事業。国境を越えてデータを扱うことで経験した苦労やそこから得られた知見、これから経験するであろう課題などを共有させていただきます。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

B-11:「d払い」で進めるデータの民主化の取り組み

  登壇者:株式会社NTTドコモ スマートライフカンパニーウォレットサービス部長 田原 務 氏
ドコモのスマホ決済「d払い」は、約4,500万人のユーザーを抱え、サービスが拡大・多様化しています。分析すべきデータ量が増加する中、ユーザーの利用実態に即したUIや機能の改善を行うため、チーム全員がデータを分析する「データの民主化」を進めています。テラバイト級という大規模なデータをどのように分析・活用しているか、その取り組みをご紹介します。

DAY2:基調講演

C-1:データの恵みと災い

  登壇者:経済学者・データ科学者 成田 悠輔 氏
「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」の流行が騒がしいです。DX流行の先を見据え、「企業と国家のデータ・トランスフォーメーション」に至る道筋を、過去(20世紀)、未来(21世紀)、そして現在(22世紀)の順で「3つのDX」の観点から考察します。

レポート掲載はありません

編集部セッション

C-5:マクロ視点とミクロ視点の分析から構築する販売戦略とコミュニケーション改善

  登壇者:オムロン ヘルスケア株式会社 国内事業本部 オンラインセールス統括責任者 吉岡 瑞樹 氏
お客様はどこにいて、何を求め、オムロン製品を選んでくれているのか。お客様が求める顧客期待品質を向上させながら、お客様と繋がり続けるためのオムロンヘルスケアが考える戦略を分析からデータの活用方法、販売戦略やコミュニケーション戦略を交えながらお伝えします。

D-5:データ分析に掛ける期待 - ニトリの次の一歩

  登壇者:株式会社ニトリホールディングス 上席執行役員 CIO 株式会社ニトリデジタルベース 代表取締役社長 佐藤 昌久 氏
ニトリは内製化を基軸にシステムの高度化に取り組んできました。また、データのマネジメントや活用についても、とても力を注いでいます。しかしながら、まだまだ着手できていない新技術を活用して更なる価値を引き出すために新しい取り組みを開始しました。その内容についてのご紹介をさせていただきます。

C-8:ゼロ次分析×ゼロパーティデータ=無限大の価値

  登壇者:花王株式会社 DX戦略推進センター カスタマーサクセス部 部長 モールビジネス推進室 室長 鈴木 直樹 氏
市場環境や消費者の価値観が大きく変化する中、 生活者が求める深層ニーズを捉えることや 共感性の生まれる価値伝達の方法を見つけることが難しくなっている。 WEB上のビッグデータから小さな気づきを発掘すると同時に、 昨今重要性が高まっているゼロパーティデータの活用を組み合わせることで、 潜在していた顧客の声を引き出せる可能性に着目した取り組みを紹介します。

D-8:体験型ストアがもたらすマーケティング変革 ~b8taが掲げる新たな小売の価値~

  登壇者:ベータ・ジャパン株式会社 COO 羽田 大樹 氏
当社は “リテールを通じて人々に新たな発見をもたらす” をミッションに掲げ、消費者には「発見と体験」を重視したリアルの場を提供し、出品企業には店舗で取得した消費者データによる価値提供を行っています。本講演では、そのビジネスモデルや経営戦略、更には出品企業に提供しているデータの活用方法や、コロナ禍で店舗が生み出す新たな体験価値について事例を用いて解説します。

C-11:70万台の自動販売機から得られるデータをどう活用させたか

  登壇者:コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 トレードマーケティング本部 データサイエンスグループマネージャ 松田 実法 氏
70万台の自動販売機から日々取得されるデータは膨大な数であり、同時にIoTデバイスでもあります。これらをどう活用するようなデータ基盤を構築したか、どのように活用しているかを紹介します。

D-11:無人決済システムで実現する店舗DX

  登壇者:株式会社TOUCH TO GO 代表取締役社長 JR東日本スタートアップ株式会社 マネージャー 阿久津 智紀 氏