東京商工リサーチは2月21日、2022年度「賃上げに関するアンケート」調査の結果を発表した。これによると、2022年度に賃上げ実施を予定する企業は71.6%であり、前年度(2021年度)の70.3%から 1.3ポイント上昇し、 2 年連続で増加したという。ただ、コロナ前の実施率 80%台の水準には届かなかった。

規模別では、「賃上げを実施する」は大企業が77.2%、中小企業が70.8%で、前年度の7.4ポイント差から6.4ポイント差に1ポイント縮まったのこと。中小企業の賃上げ実施率が、前年度の64.8%から6.0ポイント改善したことがその要因となっている。

「実施する」の構成比を産業別で見ると、最も多かったのは、製造業の78.8%(2,003社中1,580社)だった。これに、卸売業が74.7%(1,452社中1,086社)、建設業が73.2%(863社中632社)、情報通信業が69.4%(432社中300社)と続いている。最低は、金融・保険業の45.3%(64社中29社)だった。

  • 2022年度の賃上げ実施状況(全企業) 資料:東京商工リサーチ

「賃上げの実施」の内容については、4,809社から回答を得ている。最多の回答は「 定期昇給」の81. 8%(3,937社) だった。これに 、「 ベースアップ 」の32.1%、「賞与一時金の増額」の28.1%と続いている。