AGCは1月25日、グループ会社であるAGCエレクトロニクスにおいて、EUV向けフォトマスクブランクス(EUVマスクブランクス)の生産能力を増強することを決定したと発表した。

フォトマスクブランクスはフォトマスクの材料で、半導体の露光プロセスで用いられている。

  • EUVマスクブランクス

    EUVマスクブランクス (提供:AGC)

今回の決定は、世界的なEUVプロセスの活用の増加に伴うEUVマスクブランクスの需要増に加え、次世代・次々世代半導体向けEUVマスクブランクスの出荷も見込まれることを受けたもの。同社は2017年よりEUVマスクブランクスの生産を開始。2020年7月にはAGCエレクトロニクスにおいて、建屋拡張を含めた大型増強工事を決定し、2022年1月より増強分の生産も開始している。

今回の増強分は2023年1月より生産を開始する計画で、段階的に増強を行っていくことで、AGCグループのEUVマスクブランクス生産能力は2024年に現在の約2倍となる予定だという。

なおAGCでは、今後も大きな需要の伸びが見込まれるEUVマスクブランクス事業に対し積極的な設備投資を実施していくことで、2025年には売上高400億円以上を目指すとしている。

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    EUVマスクブランクスの製造を担当するAGCエレクトロニクスの本宮工場の外観イメージ (提供:AGC)