ASPINAは7月1日、新たな電動3爪ロボットハンドとして把持力5Nタイプの「ARH305B」ならびに、同ロボットハンドならびに把持力50Nタイプ「ARH350A」に対応するオプションパーツ5種類を発表した。

  • ASPINA

    オプション対応の把持力5Nタイプの電動3爪ロボットハンド「ARH305B」

ARH305Bは、従来品「ARH305A」のオプション対応モデル。基本機能はARH305Aと同じながら、さまざまなオプションに対応させたことで、従来以上に幅広いニーズに対応するという。

  • ASPINA

    今回新たに発表されたロボットハンド「ARH305B」と5種類(7タイプ)のオプション

今回発表されたオプションアイテムの1つ目はロボットハンド本体を貫通して実装できるタイプの「エアーアタッチメント」。エアーアタッチメントと3爪を同時に使用することができるので、エアーで吸引把持したワークを爪で保持する使い方が可能だとするほか、エアーブローが必要なワークに対し、エアーブローと把持搬送を同じロボットで行うことが可能になるという。

主な対象品目としては、個装梱包箱や袋物商品としており、製造業界や物流業界における開梱、梱包、出荷工程、箱出し、箱入れなどの作業、スーパー・コンビニ業界におけるサービスロボットによる商品出しや陳列作業などでの活用を想定しているとする。

  • ASPINA

    オプションの1つ「エアーアタッチメント」

2つ目は四角形状のものの把持などに向く「固定爪(2爪把持)」で、主な対象品目として、角型形状品(箱物、基板)、角型ペットボトルなどとしており、飲料業界における角型ペットボトルのピック&プレースや製造現場の搬送工程における部材供給やピック&プレースなどでの活用を想定しているとする。

3つ目は、1回の把持で複数のワークをつかむケースや大きくて不定形なワーク、多品種小ロットなど、工業製品・部品・材料や食料品の中でも、形の整っていないものの把持などに向く「幅広爪」。主な対象品目として、樹脂成型用ペレットや金属片としており、樹脂成形メーカーにおける材料供給用やリサイクル会社のリサイクル品などの選別作業などでの活用を想定しているとする。

4つ目は、爪接触面を平行移動する動きに切り替えることができる「平行リンク爪」。平行リンク機構によって、ワークと接触する面が一定になるため、標準爪よりストロークは狭くなるが、円筒部品や円形状の蓋などは、より安定した把持が可能になるという。また、ストロークに合わせて2タイプが準備される予定で、シャフトなどの円筒長物部品や金属ケースの蓋を主な対象品目としている。

  • ASPINA

    オプションの1つ「平行リンク爪」。ストローク違いで2タイプが用意される

そして5つ目は、爪先端部を簡単に交換できる爪とした「先端交換可能爪」。マグネット方式を採用することでワンタッチで交換することが可能なため、頻繁に段取り作業が必要となる多品種少量生産の現場などでの活用を想定しているという。また、マグネットが使えない用途向けとしてネジ固定方式も用意するという。

なお、ARH305Bならびにエアーアタッチメント、固定爪(2爪把持)、幅広爪は7月上旬より受注を開始する予定で、残りの平行リンク爪2タイプならびに先端交換可能爪は年内の受注開始予定としている。