宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月27日、2020年12月6日に打ち上げから6年にわたる宇宙の旅を経て、小惑星リュウグウ由来のサンプルを持ち帰った小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセルなどを貸し出しする団体を公募し、展示を実施していくことを決定したことを発表した。

JAXAは貸し出しおよび展示の目的を、宇宙の謎を探究すること、科学や技術を追求すること、チームワークで挑戦することの楽しみを実感してもらうためとしている。

貸与品は以下の5つを予定している。

  1. 背面ヒートシールド
  2. インスツルメントモジュール
  3. 搭載電子機器部
  4. 前面ヒートシールド(研究対象のため、レプリカの貸与)
  5. パラシュート
  • 背面ヒートシールド

    背面ヒートシールド

  • インスツルメントモジュール

    インスツルメントモジュール

  • 搭載電子機器部

    搭載電子機器部 (C)JAXA

  • 前面ヒートシールド

    前面ヒートシールドのレプリカ。実物は研究解析に必要なためめ、レプリカでの展示を予定している (C)JAXA

  • パラシュート

    パラシュート

展示は一括で貸し出しを行い、一部のみの貸し出しは不可で、各展示物については専用展示ケースも併せて貸与される。

募集期間は2021年4月27日~5月21日で、応募方法は「「はやぶさ2」帰還カプセル等展示物貸与申請書」に必要事項を記入の上、会場見取り図、団体/法人の案内、概要書と一緒に募集サイトに掲載されているE-mailアドレス宛に送る形で申し込みとなる。

対象団体は「国内の公益団体・法人(科学館、博物館、地方公共団体など)で、宇宙活動や科学技術の理解増進を目的に広く一般向けの活動や展示企画を行っている団体・法人。」かつ「2021年8月上旬より2022年3月下旬の期間内において展示品の搬出入・展示が可能な団体・法人。」としている。

なお、選考結果は6月中ごろにメールにて通知予定だが、新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては貸し出し・展示の実施を見直す可能性があるとしている。