Micron TechnologyならびにWestern Digitalが、それぞれ別々にキオクシアの買収可能性についての検討を進めているとWall Street Journalをはじめとする複数の欧米メディアが報じている。

これら2社はキオクシアの価値を約300億ドル(約3兆3000億円)と評価しているという。半導体業界関係者の話として、2021年の春の遅いころにもMicronもしくはWestern Digitalとキオクシアの間で取引が成立する可能性があるとしているが、成立しない場合、2021年後半にキオクシアがIPOに踏み切る可能性も依然として残されているという。

キオクシアは現在、事実上、米プライベートエクイティ会社Bain Capitalの管理下にある。SK Hynixも出資する1社で、キオクシアの議決権のうち14.96%を有しており、IPO後はキオクシアの株式を正式に取得することになっている。

キオクシアは2020年10月に、日本で新規株式公開をする予定であったが、諸般の事情から上場手続きを延期を発表。現在に至っている。

米国半導体関係者によると、この買収計画は中国との産業競争力を高めるために、米国半導体メーカーの製造能力を高める、という米国政府の半導体産業政策に適合する可能性があるものとみられるという。

ただし、Micron、Western Digital、キオクシア、いずれも2021年3月31日時点では本件に対する正式なコメントを出していない。