中外製薬は12月10日、エフ・ホフマン・ラ・ロシュより新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する「casirivimab」および「imdevimab」という2つのウイルス中和抗体を組み合わせた抗体カクテル療法「REGN-COV2」について、日本における開発および販売に関するライセンス契約を締結したと発表した。

同カクテル療法は、新型コロナの治療および予防を目的に、リジェネロンにより創製。ロシュとリジェネロンは、この製造および開発を共同で実施するとともに、米国での販売はリジェネロン、米国外での製造および販売をロシュが担う契約を締結しており、今回の中外製薬とロシュのライセンス契約は、この流れに沿うものとなる。 同カクテル療法については、入院を要するCOVID-19患者に対する治療を目的とした第II/III相臨床試験、入院をしていないCOVID-19患者に対する治療を目的とした第II/III相臨床試験、家庭内におけるCOVID-19患者との接触者に対する感染予防を目的とした第III相臨床試験がグローバルにて、また英国においては入院を要するCOVID-19患者に対する治療を目的とした第III相オープンラベル臨床試験(RECOVERY試験)が進行中となっている。

なお、すでに米国食品医薬品局(FDA)からは、2020年11月に軽度から中等度のCOVID-19の症状を呈する一部のハイリスク患者に対する緊急使用許可が出されている。