宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」は12月5日15時30分頃、予定通り5回目の軌道制御「TCM-5」の噴射を開始した。これは、はやぶさ2の最終誘導フェーズにおける最後の軌道制御。地球への落下を避け、拡張ミッションに出発するためには、失敗できない非常に重要な運用になる。

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    TCM-5を開始したときの管制室の様子

TCM-5は、はやぶさ2の軌道制御としてはかなり大きなものになるため、3回に分けて実施する。1回の噴射は約30秒間。スラスタの冷却ため、次の噴射までは30分ほどの間隔を開ける。3回の噴射が予定通り完了したかどうかは、本日夕方頃に分かる見通しだ。

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    TCM-5のスケジュール (C)JAXA

はやぶさ2は、同日14時30分ころに再突入カプセルを分離。以下の4つの項目が確認できたことで、14時35分頃、津田雄一プロジェクトマネージャより、分離の成功が宣言された。

  1. 分離シーケンスがすべて完了したこと
  2. 分離時の振動を抑えるため、リアクションホイールの回転数が変化したこと
  3. 分離した反動による減速を、ドップラーモニターで確認できたこと
  4. ケーブル切断に使用した火工品による温度上昇が確認できたこと
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    分離を確認し、津田雄一プロジェクトマネージャからはガッツポーズが出た

このカプセルは、直径わずか40cm、重さは16kgくらいの小さなものだが、はやぶさ2のミッションにとっては“最重要”といえ、存在はとても重い。文字通り“重荷”から解き放たれ、身軽になったはやぶさ2の新たな旅がここから始まる。