KDDIとローソンは9月24日から10月31日の予定で、au IDにひもづく属性情報や位置情報、決済情報などのビックデータとローソンの購買情報に基づき、利用客のニーズと状況に合わせた特典提供と店舗の状況に応じた値引き情報の配信を行う実証実験を実施すると発表した。

同実証実験では、利用客に最大100Pontaポイントの還元や対象商品の最大50%割引の情報を提供するとしている。

  • 特典提供のイメージ

また、利用客のニーズと店舗の在庫状況などに応じて、利用客ごとの特典をau PAYアプリを通じて店舗周辺に来店しそうな時間に通知する。ニーズと状況に合わせた特典提供では、KDDIの保有するデータとローソンの購買データを使用し、利用客のニーズを分類する。

具体的には、ナチュラルローソンとローソンストア100を除く全国約1万3700のローソン店舗を対象に、この分類に合わせた利用客ごとのおすすめ商品と特典提供の提案を、利便性の高いタイミングを想定してau PAYアプリにプッシュ配信する。

例えば、20~40代の働く女性向けに帰宅途中のタイミングで、来店前にデザートのおすすめ告知を行い、商品を購入する特典として最大100Pontaポイントを還元する。これにより、利用客のニーズと状況を踏まえた施策の購買効果を検証するとしている。

  • 値引き情報配信による廃棄ロス削減 のイメージ

値引き情報の配信は、店舗の状況に応じて、店舗周辺に来訪しそうな利用客へ店舗限定の提案を来店前に行うことで、廃棄ロスの削減を狙う。

例えば、夕方夜間の時間を中心に消費期限が近付いた弁当、おにぎり、調理パン、調理麺、ベーカリー、デザートなどの商品を最大50%OFFする値引き情報を、対象となる利用客のau PAYアプリにプッシュ配信するという。

これにより、廃棄ロス削減を実現してSDGs(持続可能な開発目標)にも貢献するとともに、店舗単位の施策により店舗個別のマーケティング施策の効果を検証するとしている。対象店舗は埼玉県内の10店舗、開始日は10月2日。

特典の適用条件は、「対象店舗で同実証実験期間内に商品を購入すること」「会計時にPontaカードまたはアプリのデジタルPontaカード画面を提示すること」を満たすこと。

両社は同実証実験の取り組みについて、2021年春の展開開始、2021年度中の全国のローソン店舗への導入を目指す方針だ。