アストラゼネカは8月25日(英国時間)、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防・治療薬候補「AZD7442」の第1相臨床試験を英国にて開始したことを発表した。

同治療薬候補は、米バンダービルト大学が発見した新型コロナ患者由来の2つのモノクローナル抗体(mAb)を組み合わせたもので、アストラゼネカでは2020年6月にライセンス契約を締結、独自に最適化などを図ることで、新型コロナ向け予防・治療薬候補とした。

今回の臨床試験には英国に住む健康な18歳から55歳、最大48人を対象に、安全性や有用性を目的として実施されるもの。ここで有用性が確認されれば、第2相ならびに第3相臨床試験に進められ、より大人数を対象とした有用性の確認が行われることとなる。

なおアストラゼネカでは、先行して新型コロナ向けワクチンの臨床試験を進めており、こちらについては早ければ2020年9月にも実用化する計画で開発が進められており、日本政府との間で最大1億2000万回分の供給を2021年にも行う契約も取り交わされている。